
ひなたの本好き
@054-10ps
2025年9月13日

読んでる
@ 恒久
p.893まで。
序盤の羽生の手記でも感じたが、夢枕獏は雪山での心理的極限状態を描くのが絶望的に上手い。
短い文章で畳み掛けるように登場人物の心情を吐き出させ続けるので一気に引き込まれてしまい、安全な場所で読んでいるはずのこちらまで気付けば息が止まっている。
エヴェレストのような最高峰の雪山では誰がいつ死んでもおかしくないことがここまで読んでいて嫌というほど分からされているので、羽生や深町が頂上を踏めるのか、そして生きて帰れるのかが全く読めない。すごい読書体験をしている。
