
ゆい奈
@tu1_book
2025年9月12日

ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集
斉藤倫,
高野文子
読み終わった
再読中
ことばのおもしろさ、自由さ。もっというと、文学のおもしろさのすべてが詰まっているとおもう。これほどまでからだの奥底まで自然とことばがはいりこんでくる作品をわたしは知らない。こどもとおとなの時間のながれかたのちがいが描かれているのも美しい点だとおもっている。「きみ」は忘れていくけれど、「ぼく」は覚えている。「きみ」はそうやっておとなになっていくのだものね。「きみ」が玄関で靴をはき、「ぼく」の家から帰っていくたびに泣きたくなる。「きみ」にとっての一瞬は、「ぼく」にとっての永遠だから。








