
しおり
@Kaffee5888
2025年9月14日

国宝 上 青春篇
吉田修一
読み終わった
これが”青春”編…????
重すぎませんか…??
映画では抜けがあったりする部分があって気になったので手に取ってみた。読んでみれば驚き、確かに映画の大きな流れは変わらないにしろ、登場人物の細かな気持ちや積み重ねた日常などがよく書かれてあってなんだか見え方が変わった気がする。とは言え、この量をあれだけ綺麗に纏めてある映画は凄い、の一言。
一個の山と木、という例えの話が刺さった。家柄がしっかりしていて精神的にも物理的にも後ろ盾がある俊ぼんとそれがないきくちゃんでは振る舞いも心の動き方も違ってくるものだろう。初めて、白虎の代わりに立った舞台の時「血が欲しい」と言ったきくちゃんの気持ちは変わらないものだろうし。この作品のひとりひとりの立場に立っていくと、難しいものがあり、考えさせられる。
映画では居なかった徳ちゃんの存在、かなり大きいなという印象。確かに映画で徳ちゃんの話すると、入りきらないから仕方ないにしろ、精神的な安寧をずっと支えてきてくれたのは徳ちゃんじゃないかな?と思う。でも居たら居たで多分あそこまで「孤独」だとかを表現できないだろうな〜とも。と考えるとやはり映画の纏め方は天才だなぁ……









