
かおり
@6kaorin5
2025年9月17日

本と歩く人
カルステン・ヘン,
川東雅樹
読み終わった
感想
読書日記
歩く。
ひとりで。
どんな暗闇の道でも。歩く。
「おじさんはひとりで歩く、あたしはおじさんの隣をひとりで歩く」。
ひとり と ひとりの、その間には本。
本を欲している大人のための童話のような小説だった。
ひとり と ひとりだったカールとシャシャ。
でも
「みなさんはこれから毎晩わたしといっしょに歩くのですよ」
という大団円。「本と歩く人」から「本と歩く人たち」へと道は変わった。
「本には進むべき道を示してくれる人が必要だ」。
いつか、カールがいなくなる日が来ても、いつまでも街を本と歩くシャシャの姿が浮かぶ。
本が進むべき道を歩く姿が。
じんわり、本への優しさが沁みる一冊。






