さおり "イン・ザ・メガチャーチ" 2025年9月17日

さおり
さおり
@prn990908
2025年9月17日
イン・ザ・メガチャーチ
読み始めたら入れる保険はないしたとえ手持ちにどんな保険があったとしてもどの保険も適用されないです.「今という時代を鋳型に流し込んだらこういうかたちになりました」と言われたら「そうですよね」とこたえるしかない、「わたしはそういうんじゃないんで…」みたいに高みの見物を決め込んでも無駄です気づいたら引きずり下ろされている寧ろそういう人の方がもしかして読み終えたあとのダメージは大きのではないかとさえ思う.「逃げろオズワルドにされるぞ」という言葉はゴールデンスランバー(伊坂幸太郎)のなかにある言葉でこの作品がたぶんわたしが「物語のもつ暴力性」みたいなものに初めて触れた作品でもあると思うけどまだここには「距離」があった気がする.「イン・ザ・メガチャーチ」はもう大分近い、すぐそこにある、わたしも嬉々として呑み込まれている節がある、そういう「生感」が凄まじかった. 「物語」と同時に「視野」という言葉も頻発しておりそのとおり「どこにフォーカスを合わせるのか」という話でもあった.皆わりとどこか冷静に自分のことや所属している「界隈」のことを見ているくせに、自分の身近なところに関しては急にその「解像度」が荒くなるところとか絶妙だった.きっとみんな「答え」を知りたくないんだな、と思う.大学の食堂のシーンに圧倒された.
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