
きなこ
@kinako2025
2025年9月18日

働きたいのに働けない私たち
チェ・ソンウン,
小山内園子
読み終わった
考えさせられる
先に読んだ『私たちに名刺が〜』と対になるような内容の本。
前者は企業等に勤めていないので名刺がないが、アンペイドワーキングや工場、食堂などで働いてきた中高年女性たちのインタビューを通して、女性の労働(女性に課せられた労働)をクローズアップしたものだったが、今回の『働きたいのに働けない私たち』は高学歴女性たちにも地獄があるというおはなし。
著者はもちろん高学歴女性(博士号取得)だが、結婚し子育てをする中で、いくたび困難な状況にさらされてきたか。
男性研究員と比較し競争をさせ、多くの業務を女性である著者に担当させ、昼夜を問わず働いた著者は体を壊し退職。比較対象だった男性研究員は正規職採用となった。日本でもよくある事例ではないだろうか。
女性がガムシャラに働いて要職に就くと、「図太い」と言われる。男性にも同様のことを言うだろうか?
韓国女性の働きづらさ、生きづらさが余すとことなく書かれているが、まるで日本のことかと思うのは、日本の女性たちも同じような境遇に置かれているということだろう。(補論にあるようにコロナ禍で既婚女性の失業率は増加している等)
韓国と比較すべくアメリカとスウェーデンの女性の労働環境も述べられている。
日本と韓国、両国の女性が置かれた劣悪な環境から脱するべく、シスターフッドで助け合っていきたいと願う。
