
haku
@itllme
2025年9月18日

夜のピクニック
恩田陸
読み終わった
読み終わった瞬間、夜が明けた気がした。
2日間の歩行祭。
たった、1つの学校行事のはずなのに、この本を読んだ満足感が本当に1つの出来事の話だったのかと疑ってる。
甲田貴子と西脇融。
最初は、そんなに目線を合わせてどういうことなの!?
ってまるで忍のように高見のように思ってたけれど最後には私の気持ちもスッキリしていた。
融と貴子、どちらの語りも繊細で冷静でそれでいて、まだ高校生で。
融が自分の青春に気づいた時は少し嬉しく思った。
今の私も融みたいに未来に生き急いでしまっている気がした。
忍も美和子も杏奈も千秋も皆んなうちに秘めてる想いがあって、それぞれがこの歩行祭だからこそ語る言葉がわたしがるこの本を読む夜に溶け込んでいくようだった。
なんか、私も歩きながら、缶コーヒーで乾杯しながら何かを語り明かしたい気持ちになった。
このなんともないけど、特別なことはないこんな夜が彼らの青春なんだと思った。
そして多分こんなものを貴子が言うように青春だというのならきっと私にもあったと思った。
兎にも角にも忍の遠慮がちなくせに、熱い語りをしてたあの道がわたしには印象深く残っている。
いつか、この夜に戻りたくなる日がきっとあると思う。









