
ちとせ
@4wsdig
2025年9月19日

嘘と隣人
芦沢央
読み終わった
おもしろかったというか、いやおもしろかったんだけど、それ以上に読みやすさに脱帽。後味の悪い話が多いのにスルスル読めてしまった〜!
・かくれんぼ
「風邪くらいなら気合いで何とかなるけど歯が痛いのはどうにもなんねえんだよなあ」、風邪も気合いはやめろ!感染症だという自覚を持て!人にうつすな!!
DV夫、知恵が回る上に執念がすごすぎて怖いよ〜…でもDV夫から逃げるときに新しいスマホ契約して前のスマホ封印するの常識なんじゃないの!?
それにしてもタケルくんママの動機、ちょっと泡坂妻夫の『煙の殺意』を思い出したな…元の事件よりもっとでかい事件起こして本来の事件を有耶無耶にするやつ…
・アイランドキッチン
し、知れば知るほどヤバ女になっていく有吉希美〜!!架空の虐待の記憶生み出すのやめな!!でもいる…いるよねこういう女…元夫の「死のうとしたときに俺が止めたりしなければ」、めちゃわかるよ…でもああいう女ってだいたい絶対死なねーから…
ローン特約の話が出たときに私も真っ先に原口夫妻のこと思い出してザッと血の気引いちゃった……
・祭り
パラダイス引っ越しセンター、すごい失礼だけどクソブラックそうな会社名だな(偏見のかたまり)
「日本人にとっては無数にあるアルバイト先の一つに過ぎなくても、ドゥックにとっては人生を懸けた職場だったのだ」、その切実さがキツい〜…
タンの遺書、「なぜ笑う?」のところ本当に意地悪で笑われてたのかもしれないし、コミュニケーションエラーでタンのことを笑ってるように感じてたけど実はそんなことなかったのかもしれなくて、そのへん想像し始めるとしんどかったな〜…
・最善
いや〜〜〜正太郎は事件を解いてしまったことを悔いてたけどこんなもん解いたほうがいいに決まっとる!!
そりゃあ沙知はかわいそうだけど、何件も余罪がある抱っこ紐バックル外し犯なんてどれだけ大勢の母親が脅威に感じていたか…とりあえず犯人捕まって電車を利用するお母さんたちは安心したことでしょう…
バックル外しもだけど、その罪から逃れるために他人からの冤罪かぶって金をせしめようとかカス中のカスじゃねーか!
沙知の同僚は取引先から沙知を守ってくれたとかいうキラキラ話の真相をちゃんと話しておくべきやったね…
・嘘と隣人
え〜〜〜空リプでの脅迫、こう、現代!!って感じだ……
SNSの誹謗中傷が身近な人が犯人ってのはお決まりの展開だけど、まさかの娘!!!えー!!!でもこのお母さんと母子やってくの大変そうだもんね…
えっ……ていうか隣人要素は!?タイトルに囚われすぎて絶対隣人出てくると思ってたんですけど!?
なんというか、基本的に「まず第一の事件があって(抱っこ紐バックル外しみたいな大きな事件から交通費不正受給みたいな話まで)それを誤魔化すために次の事件を起こして…というのがこの本の統一フォーマットだった、のかな?

