
harami
@msk406
2025年9月14日

イン・ザ・メガチャーチ
朝井リョウ
読み終わった
恐怖。その感情が読後感に襲ってくるようだった。3人の登場人物を描き進んでいくストーリーで、立場も年齢も性別も違う三者三様のキャラのはずなのにどの登場人物にも感情移入してしまうのが朝井先生の凄さであり怖いところだと思う。自分もこうなるかもしれない、こういう道を辿っていたかもしれないというあり得たルートを見せられているようでフィクションだと簡単に割り切れない凄まじさがあった。正気を保って生きていくには生きづらい社会で視野を広げていくのか、狭めていくのか生き方を問われているようだった。最後の章で一つの答えが提示され、その答えに軽く絶望しつつも諦め・開き直りもでき、ある種吹っ切れて進めるような一つの結論だとも感じた。この答えの受け取り方はいろんな人と意見を交わしてみたい。



