成功者の味方は怠慢な他人 "インストール" 2025年9月20日

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綿矢りさ
自称変わり者である主人公の「毎日みんなと同じ、こんな生活続けていいのかな。具体的な夢はないけど野望はある。きっと有名になるんだ。」私は冒頭のこの言葉にとても共感した。何か努力をしている訳ではないが、きっと自分は特別な存在なんだ。自分をそのように評価して、普通に生活している他のクラスメイトを内心評価を下げる。クラスに馴染めなかった現実と思春期のアンバランスさによる現実逃避した思考。その後も変わり者らしい行動をとってみることや、小学生に対しての大人ぶった言動が主人公のキャラクターをより魅力的にしている。 この本が書かれたのは2001年インターネットや近所づきあい、どこか淡白な親子関係など今とは違う点が多くあるが、思春期のアンバランスな感情や思考は20年以上経っても変わらないものなんだなと思った。 380円
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