ぽぽ "なぜ働いていると本が読めなく..." 2025年1月25日

ぽぽ
ぽぽ
@wakio
2025年1月25日
なぜ働いていると本が読めなくなるのか
本書は、働くことと読書の関係をテーマにしながら、明治以降の日本の歴史や社会構造を紐解く構成が印象的だった。特に読書という視点から日本の近代史を振り返るアプローチは新鮮で、具体例も多く、内容がイメージしやすい。本書の主張には著者自身の主観が適度に含まれており、それが押しつけがましくならないバランスでまとまっている点に好感を持った。 後半では「半身で働く」という働き方が提案されている。この考え方には個人的に共感する部分が多かった。私自身、これまでも仕事に全力を注ぐことの楽しさと、その裏にある偏りやリスクを感じていたため、この提案を通じてその感覚に言語化された根拠を得られたと感じた。また、この「半身で働く」という提言が、著者自身の現実的な課題感を伴って語られている点にも納得感があった。 一方で、読書や働き方に対する姿勢は個人差が大きいため、本書が与える影響も読者によって異なるだろう。人生の目的や働き方について迷いがある人や、現代の働き方に違和感を持っている人にとっては、共感しやすく参考になる内容だと感じた。逆に、既に自分のスタイルを確立している人にとっては、新しい発見が少ない可能性もある。 読書については、本書を通じて肩肘張らずに読みたい時に読みたい本を読むという姿勢を再確認した。また、読書が生活を豊かにするものである以上、常に近くに本を置いておくという意識を改めて持った。働き方については、仕事に集中しすぎないよう、他のことにも目を向けることの重要性を再認識した。 全体として、本書は「読書」と「働き方」を軸にしながら、社会構造や個人の生き方を見つめ直す内容で、知的な刺激を受ける一冊だった。構成が明快で、個人的なメモとしても多くの考察を残す価値があると感じた。
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