
Sanae
@sanaemizushima
2025年9月22日

地下鉄道
コルソン・ホワイトヘッド,
谷崎由依
読み終わった
ミチコ・カクタニ「エクス・リブリス」で紹介されていて読みたいと思っていた作品。
奴隷制度は残酷だったとはよく聞くけれど、それがどのように酷かったのかということは、私たち日本人はほとんどの人がよく知らない。
だからこそ読んで良かったと思う。かなり辛かったけれど。
ここまで犠牲を払わないと自由を得られないものなのかと思う。
アメリカに住む黒人の間では言い伝えられてきているものがあり(プランテーションから逃げてきた奴隷は白人や自由黒人によって鉄道で逃亡を助けてもらう)、地下鉄道は実際には地下を走っていたわけではではなかったが、秘密裏に行うことでそのように呼ばれたそうだ。
著者ホワイトヘッドも子どもの頃に聞いていて、そのアイデアが地下を鉄道が走るという、この作品となったとのこと。
残虐な人間もいるかと思えば、命がけで人を守ろうとする人もいる。
そのような世界を浮き彫りにした、印象的な作品だった。







