彼らは読みつづけた "読んでばっか" 2024年10月6日

読んでばっか
読んでばっか
江國香織
*読書で見つけた「読書(する人)」* 《須賀敦子さんの御本を読んでいると、どうしてだろう、雨が降っている気分になる。いつも。 没頭して頁をめくり、知らない街の古い石畳や行きかう人や、愉しげな食材店や季節ごとの木々や、注意深く綴られる誰かの横顔にひきこまれ魅了され、ふと本を離れると、私は東京の片隅の小さな自分の部屋にいて、窓の外は雨が降っている。部屋の中が随分暗い。もう夕方なのだ。電気をつけることさえ忘れていた。》 — 江國香織著「雨の日を繙く」(『読んでばっか』2024年6月、筑摩書房)
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