
mnt
@mnt1983
2025年9月23日

地図と拳
小川哲
読み終わった
良かった。
時代・テーマ的には春樹のねじまき鳥と重なるけれども、最終的に個に還元されてしまうようなそちらよりも、拳=戦争・暴力と、地図や建築という「世界の表象」と、その再建とが接続されてゆくこの小説世界の方が、オケアノスのような深みと広がりを感じさせて好きだ。
ただし日本軍の描き方がご都合主義的にも見えて、その辺りはどうなんだろうという気もしなくもないが。
あと、何より、建築がこの視座から描かれている作品が読めて良かった



