
ユウキ
@sonidori777
2025年9月23日

ひとり暮しの戦後史
塩沢美代子,
島田とみ子
買った
読み終わった
戦争でそもそも結婚の機会を得られず、国からの救済すら得られない中で、賃金等女性差別を受けながら戦後三十年を生き抜いて来た女性たちの貧困の声と闘いの歴史。
戦争で夫を亡くした人とは違う、そもそも戦火の中結婚の選べなかった未婚女性たちはこんなにも苦しい中生きてきたのか…と思いながら、その苦しさの中にある不安は共感するところも多い。
例えば、住まいの不安。老後の不安。年金なんてもらえないだろうし。
読みながら、どうしても路上生活者で殺害された大林三佐子さんのことを考えてしまった。
コロナ禍で奪われた仕事と住まいだったけど、自己責任論と生活保護バッシングで、最後のセーフティネットすら奪ってきたのは国だと思う。そしてこの本が書かれた時から根本的なところは変わっていないのではないか。
たくましく生きて来た(生きざるを得なかった)本書の女性たちの声は心強さも感じつつ、この国の体質に絶望も感じる。









