
本読みの旅人
@hi_tommy930
2025年3月30日

夏物語
川上未映子
名古屋出張/岐阜旅行のお供。
小学生の緑子が抱える生理/生殖(繁殖)に対する怒りにも近い感覚。私も中学時代、自分が自分じゃなくなるようで、自分の意志を無視して誰かを産むための体に改造されていくようで、月経が憂鬱だった。緑子の「初潮を迎えるってなんなん、勝手に来ただけやろ」ての首がもげるほど頷く。特別裕福でも貧乏でもなく、割と順調な?一般的な?青春時代ではあったが、こんな不条理ばかりで、小さい小さい幸せ見つけて生きていなかければならない世界に勝手に産み落とすことが最も尊いことのように洗脳されるのも嫌だった。
30年前の自分に、あんたのその感覚分かってくれそうな小説家がいるよって伝えてあげたい。
第2章の遊佐リカとの会話、特にp.465〜何度も読み返したい。


