ワット "新しいリベラル" 2025年10月1日

ワット
@watt
2025年10月1日
新しいリベラル
新しいリベラル
橋本努,
金澤悠介
リベラルというものがふわっとして形のないものに見えるけれど、社会的投資を通じた福祉国家づくりを目指す考え方ということで、あるカタマリになりうるじゃないか、ということを著者らは主張する。エスピン=アンデルセンの論の紹介に続いて、ベラメンディの考えを整理している。大きな政府・小さな政府という軸のほかに、投資か消費かという軸を示していて、これは興味深いところだ。私は、投資という言葉が大嫌いだけれど。  全体を見ると、結果的に、現状に流されている。本書前半の旧リベラル、革新、戦後民主主義、平和主義の再考というか批判なんて部分は、さすがに浅すぎる。従軍慰安婦問題で謝り続けるか否か、朝日新聞はどうか、だとかそんな視点で検討するのはくだらない。結果として、反共的に吠えているだけにみえる。江田ビジョンの今日的問い直しなんて、いまの視点で検討しても無意味だろう。もっと地方自治体レベルというか、生活に近い視点で考え方を整理したほうがいいだろう。
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