"眠れない夜にみる夢は" 2025年9月24日

あ
@7DA852
2025年9月24日
眠れない夜にみる夢は
ちょっと憂鬱で、でも甘い。 まったくありふれてはいないけれど、わたしちちの近くで起きていそうな煌めく五つの人間関係。 「なにも傷つけないように、おやすみ」 「明日世界は終わらない」 「不自由な大人たち」 「家族の事情」 「砂が落ちきる」 五つの短編が入っており、それぞれ恋人・友人・家族・他人など、様々な人間関係の形があった。そこからそれぞれの織り成す物語、変化は空想世界ながらも時分のすぐそばで起きていそうな、そんな現実味帯びていてどこか生々しい夜の話が詰まっていた。夜というどこか不安や曖昧さがある世界だからこそのそれぞれのぶつかりや葛藤、苦しみというのがより伝わりやすく、社会人になった今だからこそさらに深く刺さった。深沢仁先生のストレートな一文と綺麗な比喩表現とが色々混ざり合っていてとても好きな1冊でした。毎晩仕事終わりの寝る前に一つずつ読む時間が好きだった。
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