
はる
@haru_reads
2025年9月20日

透明な夜の香り
千早茜
読み終わった
バッドエンドでもなく、ハッピーエンドでもない物語。
ページをめくるたびに香りを感じるような、不思議な読書体験でした。
独特の雰囲気を纏った世界観に引き込まれて、ずっと浸っていたいと思うほど。
香りと食の描写がこれほど美しく丁寧なのは、この本の大きな魅力。
読了後には「私ならどんな香りを依頼するかな」と考えたり、
懐かしい香りをふと思い出す瞬間ってあるよな、と気づいたり。
思い出す香りって、どうしても切ない気持ちにしかならないのが不思議…。
香りについて深く考えることはこれまでなかったけれど、
その奥深さと、文章から嗅覚や味覚まで感じられることに、改めて言葉の力を思い知らされました。


