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@__lily74
2025年9月25日

読み終わった
映画であれ、小説であれ、「物語」的な側面を存分に含む作品について書く時、わたしには必ず迷いがつきまとう。あらすじとして物語の一部分をまとめるとき、ここにまとめることのできなかった生を搾取していないかと。物語が好きで享受しているからこそ手に取ったこの本。著者である難波さんも、そのような悩みの持ち主であった。就活時に求められる一貫性のある人生……その暴力性にうんざりとしてしまうのは私だけではないと読み進めながら思えた。資本主義、成果主義の現代において、ここに抗って生を送ることはとても難しい。それでも、抗い(良い面を受け入れつつも)批判すること、それは生きるうえでの希望にもなると思う。
物語を批判するにあたって、現代的なトピック、出来事も取り入れているのがすごく好印象でした。