
上原のあ
@uen70
2025年9月25日

水中の哲学者たち
永井玲衣
まだ読んでる
Audibleで、途中まで。今日はもうこれ以上読めないかもしれない。
朗読が他の作品よりどこか拙いとおもったら、本人による朗読だった。聞いていると不安になる。著者のエッセイのような、世界とのギャップみたいなものを淡々と突きつけられる。世界にうまく溶け込めず、人が考えずに生きていることを考えずにはいられない、浅い水の中で泡を吐いているような心地の人だと思ってしまう。そういう風に生きずにはいられない人がいることを、私が、考えずに生きてきたこと、見なければ生きやすかったのに見えたから想像してしまう息苦しさ、私の知覚する範囲の狭さと無神経さを自覚するような気がしたから。誰もそんなことは言っていないのに。著者も他人を責めてなどいないし、敢えて言えば著者自身のこともたいして卑下していないように思う。
静かな水面みたいな声で、淡々と水面の向こうにある光景を語っているだけだと思う。