水中の哲学者たち

296件の記録
- 上原のあ@uen702025年9月29日読み終わったAudibleで、ゆっくり読了。 心理学と哲学はあきらかに違うような気がするのに、出てくる名前は同じだったりする。おもしろい。ふっと何が違うのか、なんで違うと思ってるのか、門外漢なりにはそこをどう区別しているのか、考えてしまう。臨床心理学や認知心理学の本をぽつぽつ読みながら読むやわらかい哲学の話は面白い。 以下はおそろしいほど本の内容に関係ない。 哲学というのは人生のテーマについて語りがちな気がするだけど、もっと素朴でもいいのだろうか。 ずっとわからないことがあって、犬ってなんですか、とずっと考えている。なんでチーターと猫は違うよ!と断言するのに、同じくらいサイズの違うチワワとゴールデンレトリバーを犬と呼称するのだろう。へんだ。顔も全然違う。タヌキのほうがずっとチワワに近いサイズなのにタヌキはタヌキだ。 私は犬全般が怖いので、近寄られると体が強張るのだけど、なんであんなに違う犬というものを、すべて恐れているのだろう。犬ってなんで犬ってわかるんだろう。 この問いが哲学なのか認知科学なのか、よく知らない。哲学みたいだと思うのに、生きるという大きな問いにまったく関係ないからか、あまり哲学されていないような気がする。他に本を探せばいつか、犬の認識に悩んでいる人に出会えるだろうか……
- 上原のあ@uen702025年9月25日まだ読んでるAudibleで、途中まで。今日はもうこれ以上読めないかもしれない。 朗読が他の作品よりどこか拙いとおもったら、本人による朗読だった。聞いていると不安になる。著者のエッセイのような、世界とのギャップみたいなものを淡々と突きつけられる。世界にうまく溶け込めず、人が考えずに生きていることを考えずにはいられない、浅い水の中で泡を吐いているような心地の人だと思ってしまう。そういう風に生きずにはいられない人がいることを、私が、考えずに生きてきたこと、見なければ生きやすかったのに見えたから想像してしまう息苦しさ、私の知覚する範囲の狭さと無神経さを自覚するような気がしたから。誰もそんなことは言っていないのに。著者も他人を責めてなどいないし、敢えて言えば著者自身のこともたいして卑下していないように思う。 静かな水面みたいな声で、淡々と水面の向こうにある光景を語っているだけだと思う。
- 日向@mudream_31zZ2025年9月24日読み終わった率直に、この本に出会えてよかったと思った。また難しい感じの本かな、、と思ったけど、Readsでも書店でもよく見るから借りるだけ借りてみよう、と手にとってよかった。永井玲衣さんの文章を初めて読んだけど、すごいしっくりきた。好き!私もこういう哲学者になりたい。でも、やっぱり「向こう側」系の人間だなぁと思ってしまった。哲学するために生まれてきたような方だなと、いろいろな形の言葉から感じた。私みたいな凡な人間には到底思いもつかないようなことをいっぱい考えていらっしゃっていて、ここまで思考していると疲れるだろうな、だけど楽しいだろうな、とか、いろいろ思った。でも、昔から哲学が大好きだった!みたいな方ではなさそうだから、「考える」ことの素質があったんだろうな。すごい。憧れた。私も哲学科で、「わからない」って言い合える仲間がほしいな〜と思った。出会えますように! 気に入った言葉があまりにも多くて書ききれないしメモしてもいないけど、 『諦めそうになった時、問いがわたしを心配そうにのぞきこむ。 まだわからないよ、と問いは言う。 たとえ問いに打ちひしがれても、それでも問いとともに生きつづけることを、わたしは哲学と呼びたい。』 これが結構好き。 私も、ぐるぐる思考を巡らして、脳のエネルギー(?)をすり減らして、わからないことで頭がパンパンになるくらい、考えて、、考えることをやめずに生きていきたい!と思う!!
- うたうくじら@utau_kujira2025年9月16日かつて読んだ再読中。 他者に自分の輪郭を壊されるような感覚、作り変えられていくような感覚。自分が脅かされるのは怖いけれど、新しい視点を見つけられる経験は本当に貴重だし、大事にしていきたいと思う。
- mummy619@mummy6192025年9月10日読み終わった@ TSUTAYA 富津店★★★★★ 今流行りのほぼ日のweeksで読書記録やってるのを見て、 バイブルの使い道がなかったので私も始めてみた 読書ノートの1冊目。 自分も見たことあるような日常の中で なんかベースの気持ちの動き方も似た所を感じて なのにその中で自分よりもたくさん考えてて。 すごい〜 本という形でも、なんでも いろんな人物に関わりたいと思ったので、 本、積極的に読んでいきたい。ので、 読書ノート1冊目この本でよかったな〜 この本と永井さんはこのアプリで知ったので Readsも始めてよかったな〜
- にどね@h_booklog2025年9月9日読み終わった『哲学とは、「なんで?と問うこと」』 『「は?(驚異)マジで?(懐疑)つら(喪失)」から哲学は始まるのだ。』 ほとんどの人にとって馴染みがなく、難しく堅苦しい、そもそも「哲学」ってなに?という根本の疑問が浮かんできてしまうようなこの世界を、なんと楽しく面白く語ってくれる本だろうか。 読みやすい文章ですいすいすい〜と読めてしまう。 「なんで?」と問うことが哲学。 「なんで社外でも同僚とLINEでつながらなきゃいけないのか」という問いも哲学。 それなら私たちの毎日は哲学に溢れている。哲学がグッと身近なものになる。 すぐに答えを求めず、わかりやすいものばかりを追わず、タイパばかりを重視せず、もっと「問う」ことを楽しみたい。
- さあこ@sayaka222b2025年9月2日買った読み始めたおもしろいなぁ、テンポよくて好きだなぁ、どんな人が書いているんだろうと思って、背表紙を見る。永井さん、同い年でうぉおおお!!おうちでゆっくり読みたくて購入
- ふじこ@245pro2025年9月1日読み終わった哲学はもっと難しいものだと思っていた。永井さんの文章を読むと、哲学は日常と地続きになっていて私たちはいつでも対話を始められるということがわかってくる。あれ、これってなんでこうなっているんだっけ。そう思い始めたらもう哲学だ。なんで生きているんだっけ。なんで死が怖いんだっけ。水の中で哲学に潜る。どうして私たちは思考というものをするんだっけ。考えることは自分と対話することで、人と対話することは新たな問いに触れることだ。世界って、私が思っていたよりずっと楽しいところみたい。
- ふく@fukunatsu2025年8月23日読了とてもとても良かった!! 哲学に興味はあったけど、専門用語難しいやん?と思ってた。しかし、哲学するとは「問い」であること。 モヤモヤしている時が哲学の始まりであるという永井さんの言葉が好き。 私がずっと求めていたのは、哲学対話だったんだなあと気づかされた。 哲学とは、水中に深く深く潜って問いを極めていくこと。
- 陽|haru@_haliving2025年8月20日読み終わった読書日記★★★★★ようやく読み終わった。 読書意欲が低迷していて、随分と読み終わるまでに時間がかかってしまった。 わたしが感じているもやもやが散りばめられていて、興味深く読み進めた。答えはないことも多いけれど、少しずつ読み進めたことでじんわりじんわり言葉が広がる感覚があった。おかげでふせんがいっぱいだ。 ”哲学”というと背中を向けたくなってしまうけれど、じんわりと心に広がるような言葉。 わからなさの中で生きることを静かに肯定してくれる。 当たり前のように思えることも当たり前でない尊さと、考え続けることについての希望を永井さんは教えてくれるような気がする。 言ってほしかった言葉、気付きがたくさんあって、わたしの読書メモは文字で埋め尽くされた。 大切な言葉を掬い上げようとキーボードを叩いていたら、いつの間にか周りは暗くて、目の前を見ると薄暗くなっていた。 p15 哲学することは、世界をよく見ることだ。くっきりとしたり、ぼやけたり、かたちを変えたりして、少しずつ世界と関係を深めていく。揺さぶられ、混乱し、思考がもつれて、あっちへこっちへ行き来する。これは、朝に目を覚ましたときの感覚に少しだけ似ている。 2025/5/27〜8/20
- 極光@aurora_20192025年7月31日読み終わった「わたしたちは、お互いの話をわからないからこそ聞くことができる。わたしたちがお互いに似ていて、境遇を共有して、双子のようであったら、わたしたちは話すことができないだろう。」 他者はどうやっても他者であること、そしてその他者は「はてしない、おどろおどろしい、よくわからないもの」でもあること。だからこそ対話する。考えることができる。 哲学対話の可能性、哲学を勉強することへの希望を提示してくれた本だった。哲学に興味があるという人がいたら、どんな入門書より先にこの本を薦めたい。
- 小萩海@umiyoake2025年7月21日再読中他者の発した言葉について考えたり、自分の言葉をゆっくりと考えながら発したり、つまり対話にもう少し積極的になってみようと思い、オンラインの哲学対話に応募してみた。職場でも家族でも友人でもない、ネットでよく見てるコミュニティでもない、異なる生身の誰かと話してみたくて。哲学対話は興味はもっていたものの、実際にしたことはない。 とにかく一人が好きで、口頭でのコミュニケーションに強いストレスを感じるので、諸々心配な点もあるのだけれども、オンラインならハードル低めで比較的安心してできるかな、と思っている。 哲学対話についての本は、何年か前に読んだこの本しか家にはない。久しぶりに読んでみて、心の準備をする。不安だ。
- ASIRA@a_sira2025年7月14日読み終わった感想紹介ゲラゲラと笑っていたかと思うと、ふいに胸の裡をつかれてむせび泣いてしまう。完全なる憧憬と嫉妬。読みやすい。自身の言葉ではなかったか?と錯覚を起こすほど今までの「問い」を言葉にしてくれている。わからないものはわからないままでいいという優しさと怖さ。
- もものおばけ@momo_no_obake2025年7月11日読んでる@ 電車行きの電車で読み始めて、帰りの電車では開けなかった。読みにくいわけではない、むしろ心地よくスルスル読めてしまう。読み終わりたくないからなかなか読めない、そんな本。 著者の次作を書店で注文し、安心して読み進められるかな。 ちなみに最新作も最後の数章読めていないというか、終わりたくなくてとってある。
- nishi@nishi2025年7月6日読み終わった@ 電車きっと、読み返すたびに違う言葉が響く本だと思う。ずっと気になっていたので、読めてよかった。 "「自分には何か明確な主張がないんです」とあなたは言う。(…)だが、誰かと話したり、何かに呼びかけられないで明確な主張、明確な判断ができないのは当たり前だ。わたしたちはそもそも、何かをひとりでに明確に持つことは可能なのだろうか。" (p.122) いつまでも対話を恐れていたけれど、まずはこの本の呼びかけに応じるように考えてみたい。
- nishi@nishi2025年7月5日読んでる読書メモ"哲学は意外とシンプルである。哲学とは、「なんで? と問うこと」だからだ。だから、学問というよりは、行為や営みと表現したほうがいいかもしれない。" (p.130) "対話はことばを交わすこと、考えを交わすことでもあるが、同時にわたしを眺めることでもある。" (p.78)
- momiji@momiji_book2025年6月23日読み終わった私は未だに年齢を重ねても「対話」というものに対して身構えてしまう。本書の小学校での哲学対話エピソードにもあったが、意見交換ではなく答え合わせしなくてはと思うからだ。 色々考え込む日曜夜に読めてよかった。哲学対話に興味を抱く。
- SHINON@rouges_982025年6月17日読み終わったインスタでたくさんの方の感想を拝見して、 ずっとずっと読みたくて、今だ!と思い読んだ。 会うと自然に哲学対話のような話をする流れになる友人がいる。共感するでも対立するでもなく、相手の意見をひたすら聞くこと。大切にしたい。
- 久保みのり|書店よむにわ@kubomisan2025年5月25日読み終わった@ 琵琶湖辛いのに死にたくならないのはなぜか。最終的に前を向き過去を笑い飛ばせるのはなぜか。よくわからなくて自分は楽観的なバカなんだと諦めていたところを、こう言ってもらえてホッとした。私は世界にツッコミ続けていたのかもしれない。「なんでやねん」「なんで死にたくならへんねん」「なんで酷いことされても人を好きでいられるねん」 p.206 世界は理不尽で、不条理で、めちゃくちゃで、暴力的で、意味不明である。だが言い方を変えれば、世界はボケつづけているとも言える。だって、せっかく生まれたけどわたしたちは絶対死にます、なんてマジで「なんでやねん」としか言えないレベルのボケである。
- 久保みのり|書店よむにわ@kubomisan2025年5月23日読んでる@ 自宅諦めが美徳かのように「そういうものだよ」と言われることが、何より苦痛だった。恋愛でも仕事でも常に「なんでそうとしか思えないの」と腹を立てながらここまできたんだ。受け身になるのが、嫌だったんだ。 p.068 そういうものだよ、考えすぎるとつらくなるよ、わからなくなるよ。この思考停止を誘う言葉は、思いやりの形をとったアドバイスの容姿をしているからおぞましい。いつくしみ深い聖母の見た目をして、抱きしめられた途端にわたしたちの息の根を止めてしまう。気がついたら、あっという間に無抵抗で受け身の人間につくりかえられてしまう。
- 久保みのり|書店よむにわ@kubomisan2025年5月20日読んでる@ 自宅哲学対話というものが、いかに難しいものかがよくわかる部分。「聴く」がまず、かなり難しいんだよなあ。すぐ大乱闘しちゃうのが私たち人間なんだものなあ。 p.035-036 (哲学対話で)わたしがよく用いるルールは「よくきく」「自分の言葉で話す」「く結局ひとそれぞれ>にしない」である。状況や場合によって「理由を挙げて話す」「変わることをおそれない」「ゆっくり考える」などが付け加わることがある。
- つづけ~@kozonoyuki_03092025年5月16日読み終わった面白い! わかる…と感じることが多かったけど、質感とか含めて本当の意味で他者の言っていることをわかることは無いよね(それでも、だからこそ見えてくるものもある)の話だった
- バーナード氏@barnadoshi2025年5月13日その他ひとが集まって話すとなると、共感しあって終わるか、もしくは闘争するか、そのどちらかと思われがちだ。だが、弁証法はそれらとは全く異なる。(略) 中間をとるのでもない。妥協でもない。対立を、高次に向けて引き上げていくことだ。
- きよ@kiyomune2025年4月26日読み終わったまるで桃を傷ませないように触って、ゆっくり皮を剥くように、社会に触れる人だ。 何かに正面衝突して、砕けたとしても、また形を取り戻すまでの痺れのようなものに負けないという点で、とても強い。 哲学者と呼ばれる人たちは、玉ねぎをわしわし剥くように真相を探ったり、切れ味のいいナイフで果物をストスト切り分けたりするイメージだったが、これもまた乱暴な理解だったのだろう。 しかし、東進の講師紹介で、揺るがない自信をまとって話をしているように見える人と、この本を買いている人は、同じ人物なのかしらんと、いまだに違和感が残る。別人みたい。 メモ 哲学は普遍を目指すものだが、それぞれが背負う経験や苦痛や偏愛をあっけなく捨象するものでもない 相手を尊重したいのに、相手を傷つけようとする 献身の近眼 世界問題集かよ
- ゆりたん@yuritanyogini2025年4月8日読み終わった図書館本はじめのうちなかなかのめり込めなくて読み終えるまでに10日かかったけど後半はあっという間だった。 いくつもの文章に書かれていることは結局のところただ一つであり、それは徹頭徹尾「わからないことだらけで困っちゃう、世界もあなたも自分のことも何もかもわからない。でもあきらめたくない、考え続けましょう」なんじゃないかな。
- 萌@macmac_03152025年4月2日ちょっと開いたかつて読んだ寂しくなって久しぶりにこの文章に隣に来てほしくなった。私は子どもの頃、お風呂に入っていて、水が体の染み込んでこないことが不思議で怖くなって、多分その時からずっと、世界が不思議でこわい。この一節を読んだ時は衝撃だった。得体の知れない不安で胸がいっぱいだけど、また光をもらえた。
- さや@saya_shoten2025年3月27日買ったかつて読んだいやー。良いよね。人の思考を覗き見てるつもりが、自分の思考を覗かれた様な、私と同じ人居るんだなーという安心感。 母や姉と話してる時って哲学対話に似てるかもなー。あの、普段の何気ないお喋りから始りつつ、一層二層深く潜っていく感じ。スッキリ答えが出る訳でもない感じ。良いよねー。
- ハム@unia2025年3月24日読み終わった哲学=難しいはある一面においては正しいけどそれもある種の思い込みなんだなと思う。 「九州って四国?」というくだりがあって、人が勝手に決めた境界線や枠組みを知ってなきゃいけない理由はない。もちろん社会的な常識のすり合わせが必要な場面もあるけど、どう考えるかは自由。 日常には様々な哲学の種があって、 「は?(驚異)マジで?(懐疑)つら(喪失)」から哲学は始まるとは言い得て妙。 考えて考えて、でも、わからない。 それで、いい。 どんな偉大な哲学者も問いの海で溺れている。 正解を求めすぎてるな、急ぎすぎてるなと思う。 〈「待たされること」を「待つこと」に捉えかえすとき、それは決断と主体性を帯びたものになる。「急ぐ」ことを拒否する態度になりうる。〉 「積極的な受動性」なんて抜群なフレーズを著者らがなんかの対談で話していたことを思い出した。 〈文を「しかし」でつなぐのは簡単だ。でも「だから」でつなぐのは工夫を要する。〉 この言葉も刺さったなぁ。 合理的で論理的でないものも愛する。 むしろそうした独自性を大事にしていきたいし、そうしたことがもっと自然に許される世界であってほしい。
- ゐ@moon_i92025年3月20日読み終わった哲学って難しいことじゃなくて誰にでもできることなんだなと再認識…。なぜ?って問い、それについて少し深く考えてみること。 何かを考えるとき、答えを求めるばかりじゃなくて、考えること自体を楽しめたらいいな〜と思った。
- おこめ@ocome_squash2025年3月16日読み終わった2度目の読了。 他者のことを、世界のことを、わかった気になる方が簡単で、「どうしてだろう」と自分側に引き込んで考えて引き込みきれなくてという張力がある状態の方が疲れる、しかし喜びもある。
- nogi@mitsu_read2025年3月16日かつて読んだ何度も読んでる〝「なんで」と問うことは、その問題から、わたしを引き剥がす試みだ。ひとは苦しんでいるとき、何に悩んでいるのかわかっていないことが多い。漠然とした、説明できないもやもやに、身体はむしばまれていく。苦しみはぴったりとあなたに寄り添っているから、その姿を見ることはできない。だが、「なんで」と問うことによって、苦しみを、とりあえず目の前に座らせることはできる。〟 p131「爆発を待つわたしたちの日常について」 〝わたしは一生わたしのままで、あなたは永遠にあなた。この現実に対して、4歳のわたしはきっと、なんでだよ!と全身全霊でツッコミをしたのだ。 ここは地球というところです。地球は宇宙というところにあります。宇宙はよくわかっていませんが、めっちゃデカいです。なんでやねん。 あるものはあり、ないものはないです。なんでやねん。 意識してではない。自然と内からわき出る「なんでやねん」である。そして「なんでやねん!」から哲学はおそらく始まる。〟 p206「世界、問題集かよ」より 大学のころ、人文系の学科で、哲学とか思想とか宗教とかを研究できるコースにいた。コース選択の際、親にはそんな就職の役に立たないものではなくて、もっと教員免許とか資格とか云々と反対されたが、結局許された。しかし、好奇心で西洋哲学の講義を受けたらみんなが何を言ってるのかちんぷんかんぷんで、自分の発言がこの人たちに吟味され評価されるのかと思うと、自分の無知と頭の悪さ(と思っていたのだ)が恥ずかしくなり、リタイアした。そして日本の思想史を学び、結局は家業である仏教の研究を齧って卒業し、家業とも研究内容とも無関係の職に就いたが、いつまでも「哲学知りたいけど難しい、怖い」という、憧れと表裏一体の「手を出したら無知が露見する」怯えがついてまわった。 この本を読んだとき、そんな自分がものすごく、別の意味で、無知だったと思った。なんで?って、問うだけでよかったのに。問うことに意味があったのに。難しいことを知らなきゃいけないとか、喋らなきゃとか、そう思わなくてよかったのに。変に怯え、自分のプライドを守ろうとして、考え、問うことをやめてはいけなかった。 だから、この本はお守りだ。考えることを諦めないための、やわらかくてやさしいお守りだ。
- みつ@m-tk2025年3月6日借りてきたかつて読んだ---人間、動物、宇宙、神。彼らの問いは万物をかけめぐる。その中で、誰よりもかぼそい字で、ささやかに書かれている問いが目に入る。 友だちの人生を歩めないのはなぜ。
- 月蟹@mooomnnm132025年3月5日読み終わったかつて読んだこんな些細な日常でさえ思考を変えてみれば哲学になるんだ…と目から鱗 哲学って案外難しそうに見えて先人達の思考もいまの私たちとさほど変わらないのでは?
- yayano@yaya72025年2月4日読み終わった対話が足りない、対話がインスタントになってしまっている、対話でなく主張の試合になってしまって辟易している、誰にも聞けない問いばかりが増えていく、そんなことを感じるとてもいまの気分に合っていた。大学時代に戻れたら哲学科に進みたい。
- 白川みどり@midorishi_2024年3月24日かつて読んだ確かめるように頁をめくる。考える度に弱くなる。本当にそう?どうしてそう思う?問うたびに揺らいで、私が私でなくなる感覚を知っている。私はあなたと本当の意味で分かりあうことはできないし、もっといえば、私は私のことが一番分からないと思いながら生きていること。優しくいたいのに、痛い目にあえと心の中で他人に唱えた日。あぁ、あれもこれも、哲学だったのか。1人で泳いでいるように思っていたけど、同じ海の中にいたんだな。
- ふるえ@furu_furu2023年11月28日かつて読んだ何回も読んでいるはずなのに、間をおいて読むと幾分か新鮮な気持ちで読むことができる。自分の記憶力の無さがこういう時は役に立つ。 考えることは閉じて深めていくことではなく、開いて広げていくことが、結果的に思考の深さに繋がっていくのではないかとこの本を読んでいると思う。そのためには聴くことも大切で、伝えること(言葉にすること)は、聴くことを通して頭の中で考えることになる。とかそんなことを感じる。