水中の哲学者たち

160件の記録
- 久保みのり@kubomisan2025年5月23日読んでる@ 自宅諦めが美徳かのように「そういうものだよ」と言われることが、何より苦痛だった。恋愛でも仕事でも常に「なんでそうとしか思えないの」と腹を立てながらここまできたんだ。受け身になるのが、嫌だったんだ。 p.068 そういうものだよ、考えすぎるとつらくなるよ、わからなくなるよ。この思考停止を誘う言葉は、思いやりの形をとったアドバイスの容姿をしているからおぞましい。いつくしみ深い聖母の見た目をして、抱きしめられた途端にわたしたちの息の根を止めてしまう。気がついたら、あっという間に無抵抗で受け身の人間につくりかえられてしまう。
- 久保みのり@kubomisan2025年5月20日読んでる@ 自宅哲学対話というものが、いかに難しいものかがよくわかる部分。「聴く」がまず、かなり難しいんだよなあ。すぐ大乱闘しちゃうのが私たち人間なんだものなあ。 p.035-036 (哲学対話で)わたしがよく用いるルールは「よくきく」「自分の言葉で話す」「く結局ひとそれぞれ>にしない」である。状況や場合によって「理由を挙げて話す」「変わることをおそれない」「ゆっくり考える」などが付け加わることがある。
- つづけ~@kozonoyuki_03092025年5月16日読み終わった面白い! わかる…と感じることが多かったけど、質感とか含めて本当の意味で他者の言っていることをわかることは無いよね(それでも、だからこそ見えてくるものもある)の話だった
- バーナード氏@barnadoshi2025年5月13日その他ひとが集まって話すとなると、共感しあって終わるか、もしくは闘争するか、そのどちらかと思われがちだ。だが、弁証法はそれらとは全く異なる。(略) 中間をとるのでもない。妥協でもない。対立を、高次に向けて引き上げていくことだ。
- きよ@kiyomune2025年4月26日読み終わったまるで桃を傷ませないように触って、ゆっくり皮を剥くように、社会に触れる人だ。 何かに正面衝突して、砕けたとしても、また形を取り戻すまでの痺れのようなものに負けないという点で、とても強い。 哲学者と呼ばれる人たちは、玉ねぎをわしわし剥くように真相を探ったり、切れ味のいいナイフで果物をストスト切り分けたりするイメージだったが、これもまた乱暴な理解だったのだろう。 しかし、東進の講師紹介で、揺るがない自信をまとって話をしているように見える人と、この本を買いている人は、同じ人物なのかしらんと、いまだに違和感が残る。別人みたい。 メモ 哲学は普遍を目指すものだが、それぞれが背負う経験や苦痛や偏愛をあっけなく捨象するものでもない 相手を尊重したいのに、相手を傷つけようとする 献身の近眼 世界問題集かよ
- 昼@afternoon_12182025年4月20日読み始めた読んでるラジオ番組「TAKRAM RADIO」で著者を知り、この本を手に取った(この番組が終わったのはとても悲しい)。哲学対話を巡る冒険。
- ゆりたん@yuritanyogini2025年4月8日読み終わった図書館本はじめのうちなかなかのめり込めなくて読み終えるまでに10日かかったけど後半はあっという間だった。 いくつもの文章に書かれていることは結局のところただ一つであり、それは徹頭徹尾「わからないことだらけで困っちゃう、世界もあなたも自分のことも何もかもわからない。でもあきらめたくない、考え続けましょう」なんじゃないかな。
- lee@lee_kondo2025年4月3日読み終わったかつて読んだ@ 自宅水の中で漂うように、力を抜いて哲学に触れられる本。 あれ?あたし哲学を専攻するべきじゃなかったの?とうっかり勘違いを引き起こすほどに魅力的。 社会生活を送っていれば、あいつまじぶっ飛ばす的出来事も多く、呪いの魔術を唱える日々だけど、あいつのあの言動もまた哲学だよねえと考える余裕をいただけた。だからこそ仕事に忙殺され、心がカサカサになると決まってこの本を隣に置きたくなるんです。
- 萌@macmac_03152025年4月2日ちょっと開いたかつて読んだ寂しくなって久しぶりにこの文章に隣に来てほしくなった。私は子どもの頃、お風呂に入っていて、水が体の染み込んでこないことが不思議で怖くなって、多分その時からずっと、世界が不思議でこわい。この一節を読んだ時は衝撃だった。得体の知れない不安で胸がいっぱいだけど、また光をもらえた。
- lee@lee_kondo2025年3月31日読み始めたかつて読んだ@ 自宅春はぼんやりと物想いに耽る時間が増える。 次は何を読もうか、と本棚の前にしゃがみ込んだとき、エンターテイメントでも恋愛でもなくこの本に手が伸びた。 かつて読んだ時に感じた、湯船に浸かった時のようなじんわりとした暖かさと体のほぐれを欲していたのかも。
- さや@saya_shoten2025年3月27日買ったかつて読んだいやー。良いよね。人の思考を覗き見てるつもりが、自分の思考を覗かれた様な、私と同じ人居るんだなーという安心感。 母や姉と話してる時って哲学対話に似てるかもなー。あの、普段の何気ないお喋りから始りつつ、一層二層深く潜っていく感じ。スッキリ答えが出る訳でもない感じ。良いよねー。
- ハム@unia2025年3月24日読み終わった哲学=難しいはある一面においては正しいけどそれもある種の思い込みなんだなと思う。 「九州って四国?」というくだりがあって、人が勝手に決めた境界線や枠組みを知ってなきゃいけない理由はない。もちろん社会的な常識のすり合わせが必要な場面もあるけど、どう考えるかは自由。 日常には様々な哲学の種があって、 「は?(驚異)マジで?(懐疑)つら(喪失)」から哲学は始まるとは言い得て妙。 考えて考えて、でも、わからない。 それで、いい。 どんな偉大な哲学者も問いの海で溺れている。 正解を求めすぎてるな、急ぎすぎてるなと思う。 〈「待たされること」を「待つこと」に捉えかえすとき、それは決断と主体性を帯びたものになる。「急ぐ」ことを拒否する態度になりうる。〉 「積極的な受動性」なんて抜群なフレーズを著者らがなんかの対談で話していたことを思い出した。 〈文を「しかし」でつなぐのは簡単だ。でも「だから」でつなぐのは工夫を要する。〉 この言葉も刺さったなぁ。 合理的で論理的でないものも愛する。 むしろそうした独自性を大事にしていきたいし、そうしたことがもっと自然に許される世界であってほしい。
- ゐ@moon_i92025年3月20日読み終わった哲学って難しいことじゃなくて誰にでもできることなんだなと再認識…。なぜ?って問い、それについて少し深く考えてみること。 何かを考えるとき、答えを求めるばかりじゃなくて、考えること自体を楽しめたらいいな〜と思った。
- nogi@mitsu_read2025年3月16日かつて読んだ何度も読んでる〝「なんで」と問うことは、その問題から、わたしを引き剥がす試みだ。ひとは苦しんでいるとき、何に悩んでいるのかわかっていないことが多い。漠然とした、説明できないもやもやに、身体はむしばまれていく。苦しみはぴったりとあなたに寄り添っているから、その姿を見ることはできない。だが、「なんで」と問うことによって、苦しみを、とりあえず目の前に座らせることはできる。〟 p131「爆発を待つわたしたちの日常について」 〝わたしは一生わたしのままで、あなたは永遠にあなた。この現実に対して、4歳のわたしはきっと、なんでだよ!と全身全霊でツッコミをしたのだ。 ここは地球というところです。地球は宇宙というところにあります。宇宙はよくわかっていませんが、めっちゃデカいです。なんでやねん。 あるものはあり、ないものはないです。なんでやねん。 意識してではない。自然と内からわき出る「なんでやねん」である。そして「なんでやねん!」から哲学はおそらく始まる。〟 p206「世界、問題集かよ」より 大学のころ、人文系の学科で、哲学とか思想とか宗教とかを研究できるコースにいた。コース選択の際、親にはそんな就職の役に立たないものではなくて、もっと教員免許とか資格とか云々と反対されたが、結局許された。しかし、好奇心で西洋哲学の講義を受けたらみんなが何を言ってるのかちんぷんかんぷんで、自分の発言がこの人たちに吟味され評価されるのかと思うと、自分の無知と頭の悪さ(と思っていたのだ)が恥ずかしくなり、リタイアした。そして日本の思想史を学び、結局は家業である仏教の研究を齧って卒業し、家業とも研究内容とも無関係の職に就いたが、いつまでも「哲学知りたいけど難しい、怖い」という、憧れと表裏一体の「手を出したら無知が露見する」怯えがついてまわった。 この本を読んだとき、そんな自分がものすごく、別の意味で、無知だったと思った。なんで?って、問うだけでよかったのに。問うことに意味があったのに。難しいことを知らなきゃいけないとか、喋らなきゃとか、そう思わなくてよかったのに。変に怯え、自分のプライドを守ろうとして、考え、問うことをやめてはいけなかった。 だから、この本はお守りだ。考えることを諦めないための、やわらかくてやさしいお守りだ。
- おこめ@ocome_squash2025年3月16日読み終わった2度目の読了。 他者のことを、世界のことを、わかった気になる方が簡単で、「どうしてだろう」と自分側に引き込んで考えて引き込みきれなくてという張力がある状態の方が疲れる、しかし喜びもある。
- みつ@m-tk2025年3月6日借りてきたかつて読んだ---人間、動物、宇宙、神。彼らの問いは万物をかけめぐる。その中で、誰よりもかぼそい字で、ささやかに書かれている問いが目に入る。 友だちの人生を歩めないのはなぜ。
- 月蟹@mooomnnm132025年3月5日読み終わったかつて読んだこんな些細な日常でさえ思考を変えてみれば哲学になるんだ…と目から鱗 哲学って案外難しそうに見えて先人達の思考もいまの私たちとさほど変わらないのでは?
- yayano@yaya72025年2月4日読み終わった対話が足りない、対話がインスタントになってしまっている、対話でなく主張の試合になってしまって辟易している、誰にも聞けない問いばかりが増えていく、そんなことを感じるとてもいまの気分に合っていた。大学時代に戻れたら哲学科に進みたい。
- 白川みどり@midorishi_2024年3月24日かつて読んだ確かめるように頁をめくる。考える度に弱くなる。本当にそう?どうしてそう思う?問うたびに揺らいで、私が私でなくなる感覚を知っている。私はあなたと本当の意味で分かりあうことはできないし、もっといえば、私は私のことが一番分からないと思いながら生きていること。優しくいたいのに、痛い目にあえと心の中で他人に唱えた日。あぁ、あれもこれも、哲学だったのか。1人で泳いでいるように思っていたけど、同じ海の中にいたんだな。
- ふるえ@furu_furu2023年11月28日かつて読んだ何回も読んでいるはずなのに、間をおいて読むと幾分か新鮮な気持ちで読むことができる。自分の記憶力の無さがこういう時は役に立つ。 考えることは閉じて深めていくことではなく、開いて広げていくことが、結果的に思考の深さに繋がっていくのではないかとこの本を読んでいると思う。そのためには聴くことも大切で、伝えること(言葉にすること)は、聴くことを通して頭の中で考えることになる。とかそんなことを感じる。