もぐもぐ羊 "帰れない探偵" 2025年9月26日

帰れない探偵
帰れない探偵
柴崎友香
架空の国や街で人々の名前は仮名で物語は構成されている。 あの国かな?とか何となく想像できる。 主人公の探偵は出身国を出てからその国が国としての体制を失ってしまい帰る国のない状態だけど、世界的な探偵組織を修了しているので働こうと思えばどこでも働ける。 それはちょっとうらやましいけど故郷に帰れなくなるのはさみしい。 物語は探偵の仕事そのものというよりは、彼女の探偵としての生き様を覗き見しているような感じなので、依頼がその後どうなったのかわからずじまいのものもある(他の探偵に引き継がれる等はしているはずだけど) 今、世界で起きているようなことがずっと続いていくとこの小説のような世の中になるのではないかと少し恐ろしくもある。 10年後にもう一度読みたい。 この先の近い未来のどこかでまた読みたくなる気がする。
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