saki "カフネ" 2025年9月17日

saki
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@53hon_to
2025年9月17日
カフネ
カフネ
阿部暁子
間違いなく救いの物語だった。心に傷を抱えた人たちの物語はこれまでも幾度となく読んできたけれど、こんなにも心の奥深くに寄り添うことはあっただろうか(もちろんあったはずではある)、と錯覚するくらいのあたたかな読後感が心地よかった。 弟の死、という悲しくもやるせなくもある出来事が背景にある中、薫子とせつなの、仲がいいんだか悪いんだかな会話のやりとりにホッとさせられた。 現代に生きる人たちの生きづらさや複雑さも丁寧に描かれていて、ほんとうに、このすべてを取りこぼすことなく生きられればいいのに、と願わずにはいられない。
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