
つばめ
@swallow3
2025年9月27日

読み終わった
再読
"食べるものがないと、からだがつらいだけではなくて、心もみじめになる。精神がけずられ、気力がなくなってしまうのだ。飢えが人間の尊厳を奪うことを、嵩は心の底から実感した。"
"あの戦争は何だったのか。自分はこれからどうやって生きていけばいいのか。そうしたことについて考えようと思っても、頭の中が混乱してうまくいかない。五年ものあいだ軍隊にいて、自分の頭でものを考えないようにしてきたのだから、当然といえば当然のことだった。"
"勝った側は百パーセント正しかったのか。そうではないはずだ、それに、正義のためなら死んでもしかたがないと思っていた自分は、いったい何だったのだろう。戦友や弟は、何のために死んだのだろう。そんな疑問が頭から離れない。
考え続けた嵩は、ひとつの考えにたどりついた。それは「ある日を境に逆転してしまう正義は、本当の正義ではない」というものだった。"
"ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そして、そのためにかならず自分も深く傷つくものです。そしてそういう捨身、献身の心なくしては正義は行えませんし、…"
"正義を行い、人を助けようとしたら、自分も傷つくことを覚悟しなければならない"
"だれかを助ける存在であるアンパンマンは、だれかに助けられる存在でもある。"









