
riho
@skirh623
2025年9月27日

わたしたちが光の速さで進めないなら
カシワイ,
ユン・ジヨン,
カン・バンファ,
キム・チョヨプ
読み終わった
その美しく物悲しい、どこか心地よい静けさを感じるタイトルに惹かれて。
これまでの読書経験の中でSFはほとんど読んだことがなく、かつ宇宙に強い恐怖を感じる節があるのでおそるおそる読み始めたけれど、終始心地よい没入感の中で読み終えることができました。
爽快感、ともまた少し違う、この心地よさをなんと表現したらいいのだろう。解説の中にもあった「寂寥感」が一番しっくりくるかもしれない。悲しく、やるせなく、ただ静かにその感情に浸かりながら、どこか心地よさもある。この感情をきっと、広大な宇宙のどこかで自分と同じように抱く人がいて、その存在の気配をほんのりと感じるからなのかもしれない。
ひとつひとつの物語が湛える光の粒子が美しく、中でもとりわけ「スペクトラム」が素晴らしい一遍でした。




