わたしたちが光の速さで進めないなら

41件の記録
- riho@skirh6232025年9月27日読み終わったその美しく物悲しい、どこか心地よい静けさを感じるタイトルに惹かれて。 これまでの読書経験の中でSFはほとんど読んだことがなく、かつ宇宙に強い恐怖を感じる節があるのでおそるおそる読み始めたけれど、終始心地よい没入感の中で読み終えることができました。 爽快感、ともまた少し違う、この心地よさをなんと表現したらいいのだろう。解説の中にもあった「寂寥感」が一番しっくりくるかもしれない。悲しく、やるせなく、ただ静かにその感情に浸かりながら、どこか心地よさもある。この感情をきっと、広大な宇宙のどこかで自分と同じように抱く人がいて、その存在の気配をほんのりと感じるからなのかもしれない。 ひとつひとつの物語が湛える光の粒子が美しく、中でもとりわけ「スペクトラム」が素晴らしい一遍でした。
- 七瀬@nana-book2025年5月28日読み終わった図書館本SF小説はなんとなく苦手なのだけど、それをとっぱらってくれた1冊。 美しくて静謐ながらも、SFっぽい物悲しさとか閉塞感もあって、とてもいい読書体験だった。 そのうち手元に買い直そうか検討中。
- Hoshiduru@lilimoe2025年5月20日読み終わった粒揃いで良かった。「館内紛失」がいちばん好きだったけど、どのお話もSFの設定自体がまず魅力的で、(もう一歩複雑だと置いてけぼりになってたと思う)綺麗だった。他作も読んでみたい。
- かゆ@yui_kayu2025年5月11日読み終わった@ 自宅ひさしぶりにSFを。どの話も読み応えがあって面白かった。とくに共生仮説が好き。 館内紛失はなんだか今読んでいる村上春樹の町とその不確かな壁と脳内イメージが一緒。
- 白沼@shironuma2025年4月28日読み終わった表題と他6編からなる韓国のベストセラーSF短編集。 話題になっていたので気になって読んだけどめちゃくちゃ良い短編集だった。 SFなので作中の技術レベルがすごいのだけど、そんな中で置いてけぼりになっている人間の心に焦点が当たっていて…全話にほろ苦さがあって読んでてしんみりしちゃった。 個人的には「わたしたちが光の速さで進めないなら」と「感情の物性」がお気に入り。
- sr@sr_orc2025年3月16日読み終わった202503読了あとがきの言葉が、身体の周りをずっと衛星のように廻っています。 星を目指す眼差し、それそのもののよう。 『追い求め、掘り下げていく人たちが、とうてい理解できない何かを理解しようとする物語が好きだ。(略)だがそれほど遠い未来にも、誰かは寂しく、孤独で、その手が誰かに届くことを渇望するだろう。どこでどの時代を生きようとも、お互いを理解しようとすることを諦めたくない。』
- 霧笛@foghorn2025年3月6日読み終わったしっかりSFでしっかり文学。日本にはいないタイプの作家かも。 従来のSFだと地球が!とか人類が!とか主語が大きいものが多かったけれど、こちらは「個」に焦点を当てている印象。またいつかじっくりと読み返したい。