本読みの旅人 "検証 ナチスは「良いこと」も..." 2025年9月30日

検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?
歴史的事実と向き合うときの「事実」「解釈」「意見」の3段階、とりわけ「解釈」に真摯に対峙せず、一足飛びで自分の都合良い部分だけを抽出して「意見」してしまう危険性。学んだ「歴史知識」と解釈する時に強く影響するのが、「歴史意識」であること。 一見良さそうに見えるナチの政策の事実を抽出して、ナチの意図/目的を示すという本書の構成は、「事実」→「解釈」の順を踏んでおり、より「解釈」を経ていない意見の無意味さを理解できた。 反権威主義(専門的な知識(人)やオールドメディアに対する反発)かつ、マウントを取りたい/自分は真実を知ってるという優越感を得たい各個人の欲求が、総発信社会のプラットフォームで支えられている現代。そのプラットフォームは知識交流の場であれば理想なのに、相手を打ち負かす鬱憤晴らしの場に成り果てている。 著者たちが最も読んでほしいであろう、著者のSNSで講釈たれたアカウントたちは、本書は読まないのだろうな。。 国民(民族同胞)のことなんてこれっぽっちも考えていない、戦争遂行が最優先事項ってことが、特に女性政策の変遷で理解できる。それって今も大して変わらないのでは?
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