ブックねこ "怪談" 2025年10月1日

怪談
怪談
小泉八雲,
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲),
平井呈一
余韻がすごい。 語られなかった部分が気になる。 不思議な出来事が語られ、その後の登場人物の行動や感情には少しも触れられない。 想像するしかない、心をざわざわさせてくるので面白い。 作者も、口話を物語にしているので同じ気持ちだったように感じる。 『茶わんの中』なんて、途中で話が終わってしまっている。「これから先の話は、だれかの頭のなかにあったのでしょうが、このだれかは、百年もまえになくなってしまっています」という。 これを面白い、趣深い、切ないと感じて書き残していたであろう作者と気が合いそう。 そんな作者も百年以上前に亡くなっていて、令和の時代にこんなこと書いている私の文章は、百年後に誰かの目に留まるのかな。
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