
ひさ
@hsysy
2025年10月1日

読んでる
@ 自宅
もちろん「ご飯、お風呂、布団」という生理的欲求のみで生きていけるほど、今の時代は単純ではありません。それでもあえてこの原則に立ち戻ったのは、「夢や目標を持ち、志をもっと高く!」と言う上昇志向の発想自体が、すでにある種のバイアスがかかった考え方であると気づくきっかけにもなるからです。
今よりもっと良い人生があるはずだ。そうした思考は確かに前と進む足がかりにはなりますが、前や上ばかりを見ているとすぐ目の前、今日一日のことを人間はおろそかにしてしまいがちです。やりたいことが見えなくてもいい。今日という日を味わって過ごし、いつでもゼロに立ち戻っていける自分を積み重ねていく日々にも、十分に価値があると言うことを心に留めておくと良いのではないでしょうか。p82
もう一つ、日本の昔話や落語の人気噺を見て特徴的だと思うのが「金持ちになりました。めでたしめでたし」で終わる話が西洋に比べると少ないことです。〜これは日本人はずっと昔から金持ちになることと、ウェルビーイングな人生を送る事は別問題だと理解していたからだと考えます。〜「ご飯、お風呂、布団」はお金で買えても、その先にある生きがいのようなものまでは買えません。〜お金は生活に安定をもたらしますが、絶対の幸福までは約束してくれません。p84

