
ホ
@miyuki-785
2025年10月2日

流星ひとつ
沢木耕太郎
読み終わった
勧められて読んだけど、あまり馴染みのない藤圭子さんのインタビューは、終始私の心に触れる箇所が見当たらなかった。
一箇所だけ。
「ぼくだったら、電車の前の席で、ぼくの書いた文章を読んでくれている人がいたら、その日、一日中幸せだろうけどなあ」
と言う沢木さんに藤圭子さんが
「それとは全然ちがう世界なんだよ。海に魚がいるでしょ。その魚に、何十万本もの釣り針をつけた糸を流して、一度に釣り上げなくちゃあいけないの」
決してどちらかの世界を否定しているわけではなく、淡々と事実を。
しかしその世界、ヒットを生み出す歌の世界は、心が擦り切れるようなものだろうなと思った。
という意味で、もちろん大ヒットもありつつ、細かな好きが溢れている今の音楽は、昔より良さそうと思った。今の世界の方が好きだ。
