流星ひとつ
6件の記録
ホ@miyuki-7852025年10月2日読み終わった勧められて読んだけど、あまり馴染みのない藤圭子さんのインタビューは、終始私の心に触れる箇所が見当たらなかった。 一箇所だけ。 「ぼくだったら、電車の前の席で、ぼくの書いた文章を読んでくれている人がいたら、その日、一日中幸せだろうけどなあ」 と言う沢木さんに藤圭子さんが 「それとは全然ちがう世界なんだよ。海に魚がいるでしょ。その魚に、何十万本もの釣り針をつけた糸を流して、一度に釣り上げなくちゃあいけないの」 決してどちらかの世界を否定しているわけではなく、淡々と事実を。 しかしその世界、ヒットを生み出す歌の世界は、心が擦り切れるようなものだろうなと思った。 という意味で、もちろん大ヒットもありつつ、細かな好きが溢れている今の音楽は、昔より良さそうと思った。今の世界の方が好きだ。
Matilde@i_griega_20252025年9月17日読み終わった会話文だけで成り立っていて、ふたりがお酒を飲みながらフラットに話している雰囲気がよく出ている。歌うこと、生い立ち、恋愛問題…質問は時にストレートだけど下品じゃないし、答える方もけむに巻いているようで、突然本心がパッと浮き上がってくる感じが面白かった。 精神を病んで自ら命を絶ったひと、というだけではない彼女の側面を伝えたいという沢木耕太郎の想いは、藤圭子が亡くなった後も彼女の歌を歌う前夫の前川清の姿勢にも通じるところがあると思った。娘の宇多田ヒカルが前川清に会ってみたいと言った気持ちは、この本を読んで少しわかった気がした。「男としての格が違う」と元妻に言われるなんて、そうそうあることじゃないものね。
ふじQはや○@fujiq-hayamaru2025年2月11日読み終わったオススメされて読んだ本。沢木耕太郎のノンフィクションの実験であり、ただただ藤圭子と沢木のバー対談がソワソワしてよかった。藤圭子は髪をカラーリングした歌手(タレント)として、かなり先駆けかも?



