Jun Nagata "史的システムとしての資本主義" 2025年10月3日

Jun Nagata
Jun Nagata
@nagata_jun
2025年10月3日
史的システムとしての資本主義
史的システムとしての資本主義
ウォーラーステイン,
川北稔
ウォーラーステインは資本主義を「史的システム」として捉え、その本質を資本の自己増殖的投資と万物の商品化に見出す。市場は単なる取引空間ではなく、垂直的に統合された支配関係の結節点であった。労働は完全なプロレタリア化よりも半プロレタリア状態が常態であり、国家の租税制度は資本蓄積の重要な手段として利用され、ときに不正な収奪の源泉ともなった。さらに、資本主義の歴史には独占と競争、拡大と停滞(コンドラチェフ循環B局面)が繰り返され、利潤率低下のたびに政治的調整が必要となる。こうした構造的矛盾を抱えつつ資本主義は展開してきたが、最終的にその文明自体の終焉が不可避であることを示唆している。
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