
Jun Nagata
@nagata_jun
- 2025年9月26日史的システムとしての資本主義ウォーラーステイン,川北稔読み始めた
- 2025年9月25日ヴェニスの商人シェイクスピア,W.,中野好夫読書メモ『ヴェニスの商人』は喜劇として書かれながら、読後には笑いよりもむしろ重さが残る作品だった。物語は人肉裁判やはこ選び、指輪の挿話など巧みに織り込まれているが、やはり心を奪うのはシャイロックの存在である。彼は悪役として描かれる一方で、差別を受ける痛みや人間としての執念を鮮烈に体現し、単純な喜劇の枠を越えてくる。その姿は、金銭と人情、法と情とのせめぎ合いを象徴しており、読む者に「人間の本当の価値は何か」という問いを突きつける。また、ポーシャの「慈悲の質は、与える者も受ける者も祝福する」という言葉は、人間社会に普遍的に響く真理であり、心に残った。商業都市ヴェニスを舞台に展開するこの劇は、表向きは恋愛や友情の物語でありながら、実際には人間存在の深部を照らす鏡であると感じた。
- 2025年9月25日ヴェニスの商人シェイクスピア,W.,中野好夫読み終わった
- 2025年9月25日反穀物の人類史ジェームズ・C・スコット,立木勝気になる
- 2025年9月21日ヴェニスの商人シェイクスピア,W.,中野好夫読み始めた
- 2025年9月21日マネーの進化史ニーアル・ファーガソン,仙名紀読書メモ『マネーの進化史』は、貨幣の誕生から現代金融危機までをたどり、マネーの本質と社会への影響を描く。マルクスは貨幣を搾取と物象化の象徴と捉え、インカ帝国では金銭なしに労働価値で経済が営まれた。貨幣は交換を効率化するが、造幣の独占は権力の象徴となり、十字軍や征服も貴金属獲得と結びついた。だが価値は供給量でなく信用に依存する。銀行は負債と資産を仲介する制度へ進化し、取り付け騒ぎは信用崩壊の表れとなった。ヘッジ取引や先物市場は農業起源だが投機性を帯びる。真の保証は資産ではなく安定収入にある。ドル体制もまた中世の鋳造権と同様に通貨の信認に依存しており、貨幣の歴史は常に信用と権力の問題であった。
- 2025年9月21日マネーの進化史ニーアル・ファーガソン,仙名紀読み終わった
- 2025年9月16日竹取物語阪倉篤義買った
- 2025年9月13日史的システムとしての資本主義ウォーラーステイン,川北稔買った
- 2025年9月9日ヴェニスの商人シェイクスピア,W.,中野好夫買った
- 2025年9月8日マネーの進化史ニーアル・ファーガソン,仙名紀読み始めた
- 2025年9月3日歴史序説 1 (岩波文庫 青 481-1)イブン=ハルドゥーン買った
- 2025年9月3日歴史序説 2 (岩波文庫 青 481-2)イブン=ハルドゥーン買った
- 2025年9月3日歴史序説 3イブン=ハルドゥーン,森本公誠買った
- 2025年9月3日歴史序説 4イブン・ハルドゥーン,Ibn Khald ̄un,森本公誠買った
- 2025年8月31日歴史哲学講義 下ヘーゲル,G.W.F.,長谷川宏読書メモヘーゲルによれば、歴史は「自由」の理念の発展として理解される。ギリシャでは、民族の混交の中から個人と自由の精神が芽生え、民主政治が政治生活の基礎となった。ローマでは貴族と民衆の二元対立が本質で、党派抗争を通じて大政治家が登場し、世界制覇に至る。内部の不安定は外征の原動力となり、国家の大変革は二度繰り返されて社会に正当化される。歴史の究極目的は、宗教原理を理性として顕現させ、人間の自由として実現することにある。個人は特定の対象に徹底的にこだわり、民衆の熱狂はしばしば狂気に至る。さらに、壮大な芸術や建造物も権威の象徴であると同時に崩壊の徴となり、パルテノンや聖ピエトロ寺院、システィナ礼拝堂の例がその典型である。
- 2025年8月31日歴史哲学講義 下ヘーゲル,G.W.F.,長谷川宏読み終わった
- 2025年8月18日歴史哲学講義(上)ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘ,長谷川宏読書メモヘーゲルにとって歴史は、世界精神が自己を認識し自由を実現していく過程であり、単なる個別の出来事ではなく哲学的に構想されたものである。民衆や政府は歴史から学ばないが、歴史記述は偶然に意味を与え、一般法則を抽出することで理性的国家の成立に不可欠である。世界史は東から西へと進み、東洋では個人、ギリシャ・ローマでは特定の人々、ゲルマン世界では万人の自由が認識される。国家は市民に受容されて初めて実在し、政治形態は専制から民主・貴族制、君主制へと発展する。英雄の死はその使命の範囲を示し、精神は現実を対象化し積極的に変革する無限の衝動である。
- 2025年8月18日歴史哲学講義 下ヘーゲル,G.W.F.,長谷川宏読み始めた
- 2025年8月18日歴史哲学講義(上)ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘ,長谷川宏読み終わった
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