
えのもと
@_n_em_
2025年10月3日

読み終わった
三宅香帆さんの本で引用されていたのを機に、家にあったなーと読んでみた。村上春樹氏の本を読むのはかなり久しぶりだし、ノルウェイの森あたりの初期の作品しか読んでいないのだけど、読み始めるとああ村上春樹の本だなーと思う。何となく、ピエール・ブルデューの「ディスタンクシオン」を思い出す。文化資本。文化的雪かきというワード。
ここを読んで、米津玄師の名曲「地球儀」の『この道続くのは 続けと願ったから』という名フレーズが浮かぶ。何かを続けるというのは本当に容易なことではない。
『走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。』
『終わりというのは、ただとりあえずの区切りがつくだけのことで、実際にはたいした意味はないんだという気がした。生きることと同じだ。終わりがあるから存在に意味があるのではない。存在というものの意味を便宜的に際だたせるために、あるいはまたその有限性の遠回しな比喩として、どこかの地点にとりあえずの終わりが設定されているだけなんだ、そういう気がした。』