走ることについて語るときに僕の語ること

49件の記録
- 手元にある物を栞にする女@hrpdz_4122025年10月11日読み終わった服部文祥さんが本の中で引用していたので読んだ。レイモンド・カーヴァーのWhat We Talk About When We Talk About Loveのタイトルをオマージュした「走ることについて語る時に僕の語ること」しゃらくさい。しゃらくさいが、想像した3倍は走っていた。走る小説家なことは知っており健康のために朝走ってますぐらいかと思っていたので、毎年フルマラソンに出ていたり、100km走るウルトラマラソンの参加に驚いた。ランナーだった。あと走っていてしんどいときに唱える人のマントラに私も興味がある。 『「基礎体力」の強化は、より大柄な創造に向かうためには欠くことのできないものごとのひとつだと考えている』 →なるほど、と思った。 『もし僕の墓碑銘なんてものがあるとして、その文句を自分で選ぶことができるのなら、このように刻んでもらいたいと思う。 村上春樹 作家(そしてランナー) 1949-20** 少なくとも最後まで歩かなかった』 →作家(そしてランナー)がかっこいい。会社員(そして〇〇)欲しい。村上春樹が走り始めたのは33歳の時なので30歳のわたしは何か始めればリードできる!
- えのもと@_n_em_2025年10月3日読み終わった三宅香帆さんの本で引用されていたのを機に、家にあったなーと読んでみた。村上春樹氏の本を読むのはかなり久しぶりだし、ノルウェイの森あたりの初期の作品しか読んでいないのだけど、読み始めるとああ村上春樹の本だなーと思う。何となく、ピエール・ブルデューの「ディスタンクシオン」を思い出す。文化資本。文化的雪かきというワード。 ここを読んで、米津玄師の名曲「地球儀」の『この道続くのは 続けと願ったから』という名フレーズが浮かぶ。何かを続けるというのは本当に容易なことではない。 『走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。』 『終わりというのは、ただとりあえずの区切りがつくだけのことで、実際にはたいした意味はないんだという気がした。生きることと同じだ。終わりがあるから存在に意味があるのではない。存在というものの意味を便宜的に際だたせるために、あるいはまたその有限性の遠回しな比喩として、どこかの地点にとりあえずの終わりが設定されているだけなんだ、そういう気がした。』
- シャガ@filifjonka2025年3月28日読み終わった何年かぶりに村上春樹の、特に比喩の素晴らしさを堪能した。個人的に再開したジョギングの習慣づけの励みにと再読した本だけど、とても楽しい読書だった。本を途中まで読んでいると並行して(次は何を読もうかな)とうっすら考えるものだけど、(確か積ん読の中に春樹さんの翻訳があったはず)とあたりをつけていた。この本で何度かフィッツジェラルドに触れられていたからフィッツジェラルドを読みたいな、と。「走ること」を読み終え、本棚を探したらありました、中央公論新社の「ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック」(村上春樹翻訳ライブラリー)が。やっほー。
- シャガ@filifjonka2025年3月27日読んでる作家とは芸術のために退廃的に生きるもの、という定説への春樹さんの反論を久しぶり(10数年ぶり)に読み返す。記憶ではもう少し湿った嫌悪感をともなった文体だったような気がしたけど、やはり春樹さんはからりと乾いて整頓された言葉で書いている。記憶もバイアスがかかっていくんだろうな、それに気づくのも再読そして反芻の楽しみ。
- シャガ@filifjonka2025年3月25日読んでる20代の頃に安西水丸さんの挿絵による春樹さんのエッセイをよく読んだからか、春樹さん特有のあの口調(文体)で「世の中ってなんだかよくわからないですよね」みたいなことが書かれると、ポンっと水丸画伯による春樹さんの顔が浮かんできてそれが楽しい。
- シャガ@filifjonka2025年3月25日本を中ほどまで読み進めた頃に頭によぎる、「これを読み終えたら次は何を読もうかな」という思考の寄り道。覚えてる限り2、3冊しか読んだことのない春樹さんの小説を新たに読んでみようかな、あるいは春樹さんが翻訳したフィッツジェラルドか。春樹さんが走り始めた三十三歳は、同じ歳のフィッツジェラルドの凋落が既に始まっていた、とある。
- シャガ@filifjonka2025年3月24日読んでる春樹さんのエッセイで時々見る、何かについてやや断定気味に述べた後の、「まあ、なかなか◯◯というわけにはいかないですけどね」と語調を丸めたフォローのような柔らかい一文が好きです。
- シャガ@filifjonka2025年3月24日読んでる村上春樹の落ち着いて気の利いた比喩の光る「走ること」についてのメモワールを読む月曜の朝、素晴らしく素敵じゃない? どうして出勤しないといけないのかな?
- シャガ@filifjonka2025年3月16日読んでるジョギングの習慣を定着させようとした矢先に月経と春の雪に阻まれ、みぞれの降る音を聞きながら読む村上春樹の「走ること」についての本、なかなか良いものです。せめてモチベーションを上げてやる。
- シャガ@filifjonka2025年3月14日読んでる春樹さんについて私は小説にはあまり馴染みがなくエッセイを中心に読んできたけど、この人はいつも比喩がずば抜けてて(そしてそれがさりげなくて)感心する。小説でもその抜群さが発揮されているのだろうな。