
菜穂
@mblaq_0825
2025年10月1日

桜の森の満開の下・白痴 他十二篇
坂口安吾
読んでる
本のある暮らし
積読家
読書会すみれ
輪読会
輪読会にて
P82~P101 「白痴」「女体」
「白痴」読了。戦火の描写がやけに生々しく白痴の女を連れ立って逃げ惑う主人公の心情が読み手にしっかり伝わってきます。
恐怖と共に芽生える支配欲もリアル。
そして逃げ延びた後、主人公の心境の変わりようは酷いと思いつつ、自分にも思い当たる節があるような気がしてなんだか責める気にはなれませんでした。男だから女だからとうよりも、人間って誰しも優しさと汚さは持ち合わせているよなと……
そして「女体」の序盤まで読みました。
これはどちらかというと女性の支配欲のようにも感じます。男性を手のひらで転がしていたいという欲。
これもまた思い当たる節があるのでなんともかんとも。裏を返せば女性に翻弄されていることに悦びを感じる男性を描いているともいえるのかも。
坂口安吾が何を考え小説を書いているのかは、やはりエッセイを読まないと深く理解できないのかもしれません。


