ねぐせ "おいしいごはんが食べられます..." 2025年10月4日

ねぐせ
ねぐせ
@ay1126
2025年10月4日
おいしいごはんが食べられますように
ごくごく 当たり前の日常の中にありそうな人物たちと、情景が描かれている作品だった。 自分は弱い、人に頼って生きていく、多めに見てもらう ことを定義として生きていく芦川さんのような人を【ごまめ】と言うのだと解説を読んで初めて知った。 そしてそんな【ごまめ】な芦川さんを狡い、好きじゃない、と嫌悪する押尾さんの気持ちもわかる。 ただ、最終的に 強くて自立している押尾さんではなく、人に守られて依存している芦川さんが勝った情景は ますますリアルだった。 本来可愛らしい 美味しそうなはずのスイーツの羅列に、二谷がうんざりした気持ちで食べる情景を描写した文章に この著者の文章構成の上手さに本当に驚いた。 リアルで生々しく、読み進めるごとにどんどん世界に引き込まれるような面白い小説だった。
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