
ねぐせ
@ay1126
休日はずっとブックカフェで過ごしています。
本の世界を生きる本の虫です🐛
主にエッセイを読んでいます。
好きな著書:吉本ばななさん、くどうれいんさん、岸本佐知子さん
- 2025年10月4日読書日記読み終わった紹介感想ごくごく 当たり前の日常の中にありそうな人物たちと、情景が描かれている作品だった。 自分は弱い、人に頼って生きていく、多めに見てもらう ことを定義として生きていく芦川さんのような人を【ごまめ】と言うのだと解説を読んで初めて知った。 そしてそんな【ごまめ】な芦川さんを狡い、好きじゃない、と嫌悪する押尾さんの気持ちもわかる。 ただ、最終的に 強くて自立している押尾さんではなく、人に守られて依存している芦川さんが勝った情景は ますますリアルだった。 本来可愛らしい 美味しそうなはずのスイーツの羅列に、二谷がうんざりした気持ちで食べる情景を描写した文章に この著者の文章構成の上手さに本当に驚いた。 リアルで生々しく、読み進めるごとにどんどん世界に引き込まれるような面白い小説だった。
- 2025年10月4日キッチン吉本ばなな読書日記読み終わった紹介感想吉本ばななさんの書く文章には毒がない。 その時の情景や人物がすごく鮮明に想像できて、自分も主人公になったような気持ちで、寂しい気持ち 嬉しい気持ちが入ってくる。 雄一が遠く遠くへ行こうとしている時、カツ丼を引っ提げて雄一のいる宿まで追いかけたみかげの、その時のせき立てられるような気持ちを想像して、ちゃんとまた二人が繋がれて良かったと心から安堵する気持ちになった。 読み応えのある、優しい文章だった。
- 2025年9月15日死ぬまでに行きたい海岸本佐知子読書日記読み終わった紹介感想いつも妄想・岸本ワールド全開だった岸本佐知子さんの、写真付きエッセイ集。 岸本さんが生まれ親しんだ街の話や、気になっていた土地に実際にもう一度足を運んで、その時の風景 感情を記している。 いつもの通りちょっぴり妄想、時々ホラーチックな描写もあるけれど、実際に岸本さんが自身のスマホで撮ったという写真は、どれもどこか寂しげ。 まるで一緒にその地に出かけたような気分になる、不思議なエッセイです。
- 2025年9月14日目をあけてごらん、離陸するから大崎清夏読書日記読み終わった紹介感想詩人の方の本を読んだのは初めて。 特に『シューレースのぐるぐる巻き』の章が個人的にとても印象に残った。 ジェーン・バーキンが通訳の女の子に優しく、「自由になれ、自由になれ、自由になーれ。」とおまじないを唱えてあげるシーン。 最終的に、ジェーン・バーキンの真似をしてシューレースのぐるぐる巻きをしていた主人公がそれを止めるほど、自分に自信を持つことができた最後は読んでいてスカッとした。 本の前半は登場人物も日本人、場所も日本だったので読みやすかったが、後半はカタカナが多くて個人的には読みづらかった。 カナカナの人の名前とカナカナの国名が並んでいると内容が頭になかなか入ってこなくて、前半の方がとても読みやすく感じた本だった。
- 2025年9月14日
- 2025年9月7日こちらあみ子今村夏子読書日記読み終わった紹介感想初めて読んだ今村夏子さんの名作、『こちらあみ子』 中には3編物語があり、こちらあみ子に続いて、『ピクニック』『チズさん』も入っている。 どの作品も共通して、人間臭さ、複雑な感情の絡み合いがある作品だった。 ストーリー自体はそれぞれ、主人公となる人物が必ずいるのに、そこに出てくる全員の気持ちに不思議と共感できる。 「これは相手はこういう感情だな。でもあみ子の世界ではそれが分からない」などと、自分もその場で主人公と他者を見ているような気持ちになった。 それぞれの考え、感情があって。 誰かにとってそれは正義で、誰かにとってそれは悪になる。 読み進める毎に「まさか、まさか」と、ページを進めるのが時々怖くなるような独特の没入感があった。
- 2025年9月7日なんらかの事情岸本佐知子読書日記読み終わった紹介感想大好きな岸本佐知子さんのエッセイです。 今回もザ・キシモトワールド全開。 岸本さんのエッセイを読んでいると、途中から現実の話なのか妄想の話なのかが分からなくなるところが魅力です。 目の前で起きたこと、頭の中で考えついたことがブワッと一気に妄想の世界を広げるのでしょう。 岸本さんの頭の中は面白いな。周りから見てもそうで、愛されてる人なんだろうな、と読んでいてしみじみ。 職場でミスが起きると【2キシモト】など独特のネーミングでポイントがついてしまう話は思わずニヤけました。 それは、本人じゃないミスでも。 きっと普段から表現豊かで面白がられる人だったのでしょう。 ・ダースベイダーは執務を置いて1人になると、鎧を脱いで「疲れたなぁ」なんて呟くの? それとも、もうそんな人間の感情は忘れて 自分の呼吸音だけが聞こえてくるのだろうか。 あまり普段は考えつかないような妄想を膨らませる岸本佐知子さんのエッセイは本当に魅力いっぱいでした。
- 2025年8月30日読み終わった「どこでもいいからどこかへ行きたい」とその時の気持ちを呟くように検索したら、本当にたまたま見つけた書籍。 ・高速バスに揺られながら過ごす話 ・漫画喫茶やスパ施設で日がな一日ダラダラする話 ・シェアハウス方式の別荘を買ってみる話 日常の中で、なんとなく自分にも出来そうな時間の過ごし方と心の整え方が載っているようで、読んでいてとても癒された。 特に「5,6時間かけて高速バスでダラダラしながら遠くへ行く」のは実際にやってみたい。 バスに揺られて外の景色を見ながら読書をして、着いた先のスパ施設で次の日の朝までサウナや温泉をひたすら楽しんで、また高速バスに揺られながらのんびり帰る。これなら、土曜日日曜日だけの2日間でも出来そうだ。
- 1900年1月1日本屋、はじめました 増補版辻山良雄読み終わった感想東京荻窪にある【本屋title】のオーナーをされている辻山さんの著書📕 大手出版社での会社員経験を経て、独立された経緯や、本屋title立ち上げる上でのあれこれが書いてあります。 お店の物件選びから、ブックカバーのこだわりまで。 ブックカバーは1つにかかる費用を考えつつ、それでいてしっかり手に馴染むこだわりのカバー。 titleという水色のハンコは、一つひとつカバーに手押ししているそうです。 実際にこのお店でいつも本を揃えています。 物静かな辻山さんがお勧めしてくれる本はいつもとっても面白いものばかり。 本を読んでからお店に足を運んだので、本の中に出てきたカバーをかけてもらった時は、ちょっと感動しちゃいました。 お店に並ぶ書籍も非常にこだわりを感じます。 こうして本が大切にされている場所がこれからもあり続けますように。
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