
hayata
@hayata
2025年10月5日

東大ファッション論集中講義
平芳裕子
読み終わった
2023年に東京大学で行われた講義を元にした本書は、衣服の成り立ちからオートクチュール(仕立服)やプレタポルテ(既製服)、ファッションとしての成り立ちまで広範かつ読者にわかりやすくまとまったものでした。ところどころ、読者に対して投げかけられる問いが、シンプルなのだが答えは知らない良問であり、その身近さとあいまって読む気持ちを維持させてくれる。衣服にまつわる史実や歴史をさらいながらも、その時々に出てくる人たちのエピソードを取り入れることで時系列X人物の2軸で楽しめると感じた。私の感想は、三宅一生すげー、からはじまり、フランス王家、イブサンローラン、シャネルやディオール、そして、最後に鷲田清一と、本当に多様な人たちとブランドの話をコンパクトに知れたのがありがたかった。ファッションに興味がなくても、歴史が好きであればきっと楽しめるはず。