K.K. "君の膵臓をたべたい" 2015年7月13日

K.K.
@honnranu
2015年7月13日
君の膵臓をたべたい
当時本屋さんや新聞広告などで複数回見かけ、購入を決意。読む前の印象は、すわカニバリズム物か、でなくとも主人公が冷血漢ぶってる露悪趣味か。福岡だったかに旅行する一連のシークエンスでノックアウトされる。本書を「漂白された死」だとか「ファンタジー難病」だとか評するのは間違っているというのが個人的な思い。四半世紀生きた若者の一人として。当時作中人物よりも幼かった一人として、若者のリアリティがあると思う(そもそも現代社会で死は一瞬のファンタジーだろ)。部屋の隅や後部座席で縮こまりながら、ちろちろと涙を流し、しかしながら泣いていると本が読めないので難儀した。私のどこか一部を確かに形作っている。漫画や映画にも良さはあるものの、小説が確か。
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