
読書日和
@miou-books
2025年10月6日

深呼吸の必要
長田弘
読み終わった
長田弘さんの詩集。2018年に出版されているのに、図書館で順番待ちしてやっと回ってきた。それだけたくさんの方に必要とされていて、待っている人のいる詩集。
私はこの中では「童話」が一番心に残りました。
最後に紹介される詩、「贈りもの」は今並行して読んでいるチェーホフについて触れられていて驚き。
"人生はいったい苦悩に値するものだろうかと言ったチェーホフ。大事なのは、自分は何者なのかではなく、何者でないかだ。急がないこと。手をつかって仕事をすること。そして、日々のたのしみを、一本の自分の木と共にすること。"
巻末の小川洋子さんの言葉も素敵。
"この本をめくることは、遠い記憶を一つ一つ団栗のように拾い集めながら、木陰に満ちる沈黙と対話するのに等しい。”
美しい言葉、優しいけれどハッとする言葉をたくさん自分の中に落とし込みたい。

