
渡辺洋介
@yskw0514
2025年10月6日
読み終わった
副題は『広告で読み解く「デキる男」の現在地』
「CM・ポスターに刷り込まれた理想の男性の虚像を暴く!」帯文より
前著「ジェンダー目線の広告観察」(現代書館)が気になっていたのだが
タイミング会わず、本書はルーティーンの書店パトロール時に見つけ購入。
というのも以前から「缶コーヒー」のCMが苦手でこの違和感はなぜ?
それは薄っぺらな労働観や安さあふれたイイ話風やホモソ感だとは思うのだけれど
そんなモヤモヤを解き明かしたいと感じていた次第。
本書の肝は下記の2章に詰め込まれていたと思う。グイグイと読ませる
第3章 「自己鍛錬としてのメンズ美容」
第4章 「デキる男を目指すのは何のため?」
特に「男磨き界隈」には驚愕!した
『「男磨き」とは、生活習慣を整え、トレーニングジムで身体を鍛え、スキンケア・ヘアケアに取り組み、食生活に気を遣い、居住環境や精神面を整えることによって、心身を「磨く」活動全般を指しています。』P161
紹介されていたポッドキャスト番組「桃山商事」も即座に聴いた、メンズコーチ・ジョージや「厳しいって」「危機感を持った方がいい」が2024年に流行語になっていたことも全く知らなかった。2025年に日本に本当に生きているのかと自身を疑うほどだ
「繰り返しになりますが、彼らが「男磨き」をする目的は「爆美女を抱くこと」です。」P.163
磨いた末の目的にしてはやけに安すぎるのが心底情けなくなり残念感が増すばかりだ。
また男性脱毛広告をロジカルに分析した「男性広告4つのパターン」が素晴らしい。
「仲間と一緒につるんで行動し(C)、ふざけあったり冗談を言い合ったりするような関係を作りながら(D)、組織に帰属して従属することで社会的な地位を得て(B)、強靭な身体と優位性・社会的地位を獲得する(A)ことが、「男らしさ」を実現する道筋であることです。」P146 詳細は本書を読んでほしい。
「男磨き」の行為自体は全く否定すべきでものではなく素晴らしいとは思うのだが、
その結果が「爆美女」を抱くことだったりホモソ間でのヒエラルキーであったり
身勝手な自己責任観であったりすることが全く持って残念。
何故、男たちは群れるのかそして「男磨き」を自己完結出来ないのか
本書によってややつかめ掛けてきた気もする。
ココは笑ってしまった。やや考えすぎのとは思うのだが、いかがだろうか?
大谷翔平選手の広告照明について考察する下記だ。
「ピンスポットのライトではなく、ライトボックスで面として光を当てること、これは水面の反射光に近いもので、平等院鳳凰堂の阿弥陀如来像の顔が阿字池の反射光で照らし出される様子に通じるものがあります。」P.132
大谷翔平=阿弥陀如来像