
きなこ
@kinako2025
2025年10月7日

家守綺譚
梨木香歩
読み終わった
最高
私の好きなジャンルの小説。梨木香歩さんはエッセイが巧みで、以前新聞連載のエッセイを楽しみにしていた時期があった。自然への造詣が深く、心に沁み入る作品を書く手練れ。
小説のこの作品も、同様に素敵な作品だった。
文筆家の綿貫征四郎が、亡き親友の実家を管理するために住み始めるところから話が始まる。
嵐の夜、床の間の掛け軸の中から現れた親友の高堂。
彼の勧めで飼い始めた犬のゴローと、ゴローを可愛がる隣家のおかみさん。征四郎の碁の相手の和尚。さまざまなな草木が生い茂る庭にやってくる異界の者たち。完璧に私の大好物の泉鏡花と山田章博の世界でワクワクしながら一気読み。こういうお話をもっと読んでいきたい。



