シモン "書記バートルビー/漂流船" 2025年10月8日

書記バートルビー/漂流船
書記バートルビー/漂流船
ハーマン・メルヴィル,
牧野有通
併録の「漂流船」はしんどかった。 終盤までミステリーかのように疑惑と善意の間でデラーノの意識は絶えず揺れ動き正に船酔い状態でヘトヘトに。デラーノは善行を(本人は自身を善人だと堅く信じている)しようと必死だが相手のベニートは曖昧な態度。煮え切らない姿に此方もイライラするが、同情はできない。白人至上主義を堂々と語るのだから読者としては二重の重荷となる。中々頁が進まなかった訳だ。 結末を迎えても黒人側の供述はなし。デニートの供述も残酷さを極限まで強調していて、脚色しているだろうと思われる。 疲れた… 10/11了
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved