よろこびイサンディ "プラハの古本屋" 2025年10月8日

プラハの古本屋
秋だと言うのに、こうも暑いと読書に於けるスランプになるのだと思う。 況や一際暑い名古屋でのことである。 夏バテの深刻なのになったのかもしれぬ。 ひと月ばかり、このSNSの更新が絶えていた。 読書のスランプになるなんぞ、気合いが足りないのかもしれないし、まだ、決定的に読み込みが足りないのかもしれない。 本書は『存在の耐えられない軽さ』の訳者として知られた言語学者によるエッセイだ。 『存在の耐えられない軽さ』と、さも読み切ったように書いたが、20代半ばに東北の地で購入し、読みさしのまま、東京へ帰着。 その頃からフィクションを敬遠するようになり、まだ、読了を迎えていない。 「チェコ」と言って、僕の脳裏を去来するのは、NHKの番組「地球タクシー」でプラハが取り上げられていた際の映像だ。 これがチェコ共和国への僕にとっての最も具体的なイメージである。 印刷物を介在した想像ばかりが先行している感は否めない。 実際に訪れてみたい国であるし、それが実現したなら、例えば、ラジオDJに対して声だけで創造したイメージと、時を経て映像を眼前にした際の違和感のようなものを感ずる気がしている。 本書は至極、読み易い。 言語学の大家が書いたとあって、知的な要素も感じられ、単に読み易いだけではない。 この暑過ぎる秋に半世紀前のプラハの風を擬似的にでも感じることは悪いことではないと思う。 今月中の読了を目指したい。
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