
ミオReads
@hanamio03
2025年10月9日

モモ
ミヒャエル・エンデ,
Michael Ende,
大島かおり
読み終わった
子供時代に読まなかった児童文学について、「子どもの頃に読みたかった」と「大人になった今だからこそ理解できる話だ」が感想の二大巨頭になりがちで、「モモ」を大人になった今初めて読んでいたわたしもご多分に漏れず思ったのだが、最後まで夢中で読んだ結論として「読書の価値は理解力の多寡ではかるものでもないし、面白い物語はいつ読んでも面白い」である。あ〜面白かった。
風刺は現代にも突き刺さるし、今確かに考えるべき・立ち止まるべきこともたくさんあった。心に刻んでおきたい金言もたくさんあった。
でもわたしは「時間どろぼうの灰色の男たち超怖いよ〜〜〜〜」「チョコレートとはちみつのパンわたしも食べたい〜〜〜」「モモみたいにジジやベッポや子供たちや大人たちに好かれたいし、おまえ一人なんだよと世界の命運をたくされてみたい〜〜〜〜」という物語への耽溺でもって楽しみたいな〜なんて思っちゃう。大人の中にも子どもはずっといて、その子どもはいつ児童文学に触れたって子どもの気持ちで楽しんでくれるんだから、感受性も捨てたもんじゃないね。
その上で大人のわたしは、どうしても覚えておきたいセリフがあった。
「あたしの友だちも?ほんとうにそんなことをしてもらいたかったのかしら?」
「してもらいたいかどうかなんて、問題にされやしなかったさ。」
「子どもには、そういうことに発言権はないんだ」
絶対に、忘れちゃいけない。



