モモ

68件の記録
- 中根龍一郎@ryo_nakane2025年3月14日かつて読んだたぶん小学2年生だったと思う。私は父親から課題の本を与えられていて、毎日20ページ読むことになっていた(学年が上がるとともに、読むページ数は増えていった)。『モモ』もそういう本のひとつだった。一日20ページずつ読み進めていた話が、中盤からどんどん面白くなっていって、最後は一気に読んでしまった。これだけ厚い本を一気に読んだのははじめての経験で、驚いて、父親を呼びに行って、全部読んじゃった、と報告したのを覚えている。そこには一日20ページという決まりを逸脱してしまった、という、どこか「決まりごとの外に出たことの興奮と、物語に乗せられてそんな逸脱の地点まで運ばれてしまった、という衝撃とがあった。体も頭も疲れていた。その疲れもまた、なにかいけないことをしてしまったようで、快楽があるとともにどこか後ろぐらいような錯覚があった。『モモ』はそういう経験の思い出とともにある。 ジジが好きだった。そしてジジが好きだということは、ジジの挫折や弱さ、ジジの失敗や敗北、ジジの愛や物語についてまわる、きわめて壊れやすく、そして実際に壊れていってしまうものが好きだということでもあった。そういうふうに私はジジが好きだった。
- はるか@illtakeiteasy2025年3月6日買ったかつて読んだ半年前に買った(けど読めてない) これを所有していることが嬉しい 【ケース付きの】単行本モモ 文庫じゃいかんのだ。すごく探した 小学校の図書館にあったよね 本の虫ではなかったけど、これは夢中になって読んだ… 作中に出てくる飲むチョコレートのことしか思い出せない
- RIYO BOOKS@riyo_books2022年3月12日読み終わった時計というのはね、人間ひとりひとりの胸の中にあるものを、きわめて不完全ながらもまねて象ったものなのだ。光を見るためには目があり、音を聞くためには耳があるのとおなじに、人間には時間を感じとるために心というものがある。そして、もしその心が時間を感じとらないようなときには、その時間はないもおなじだ。ちょうど虹の七色が目の見えない人にはないもおなじで、鳥の声が耳の聞こえない人にはないもおなじようにね。でもかなしいことに、心臓はちゃんと生きて鼓動しているのに、なにも感じとれない心を持った人がいるのだ。