
fumi
@_tomblin_
2025年10月10日

エリック・サティの小劇場
藤谷治
読み終わった
今月の『書標』に掲載された著者自身による紹介文をきっかけに。
サティが題材でなければ、この物語の展開を素直に楽しめていただろうか。
いや、サティが題材だからこその物語だから、この思考自体に矛盾がある。
それに、サティが題材でなかったら、そもそも手にとっていなかったであろうし。
などと、愚にもつかない想いを巡らせながらも、この建付けとそれ故の妙味を存分に堪能。
ただただ「おもしろかった!」と叫びたい。
読み終わってから、ほぼ全ての登場人物に固有名詞が付与されていなかったことに思い至る。
固有名詞がないからこその読みやすさと可笑しさ、物語への没入感。

