くりこ "価値を否定された人々" 2025年10月10日

くりこ
くりこ
@kurikomone
2025年10月10日
価値を否定された人々
価値を否定された人々
中野智世,
木畑和子,
梅原秀元,
紀愛子
二章 「安楽死」という名の大量虐殺、を読み進める。 児玉真美さん『死の自己決定権のゆくえ』を読んでいたので、現在の安楽死合法化されている国で起こってることは(安楽死対象者が滑り坂でどんどん増えていくこと、優生思想とセットになり「役に立たない」ものを対象にすること)、ナチスの安楽死計画とそんなに変わらないということがよくわかる。 「灰色のバス」に載せられた患者は、「シャワー室」で安楽死させられ、興味深い患者は解剖され臓器を取り除き灰になるまで焼かれたという。人間に対してこんなにひどい扱いをよくできるなと恐ろしくなるのだが、普段から特定の属性を非人間化し、彼らを排除していたが故にできたことではないだろうか。 誰かの隣人であるということは、他者が自分の中で生きるということである(なので、多様性とは私たちの外部が多様になるのではなく、私たちの内面が多様になることでやっと叶う)と考えているのだけど、現在の排外主義の流行によって、他者の隣人であることを拒みいつか、形を変えたものだとしてもこのような未来が来るのではないかと末恐ろしくなる。
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